Appleの初代「HomePod」は2018年、スマートスピーカーブームの終盤に登場し、それからしばらくして、「HomePod mini」も発売された。自らブランクを取り(その間に初代モデルは製造終了となった)、Appleは、どこからともなくといった感じで新しい第2世代のフルサイズHomePod(通称「HomePod 2」)を発表した。
筆者は、自宅と米CNETのオーディオテストラボでこのスピーカーを試用し、その音質に感銘を受けた。Appleの第2世代HomePodは外観こそ初代モデルにそっくりだが、Appleの伝統にならって、真の変更は内部に施されている。同社は空間オーディオに力を入れているので、第2世代HomePodでも、そのテクノロジーが前面に押し出されている。筆者が聞いた新モデルのサウンドには、そのサイズからは想像できない迫力があった。第2世代HomePodの音質は、初代モデルよりも優れており、競合するAmazonの「Echo Studio」よりも洗練されている。
スマートスピーカーは、さまざまな製品が販売されており、299ドル(4万4800円)の第2世代HomePodは、依然として高価な部類に入る。Appleのエコシステムに投資してきた人にとって、新しいHomePodは、おなじみのパターンにいくつかの歓迎すべき新たな工夫を加えた製品となっている。その一方で、「Android」ユーザーはHomePodを選ばない方がいいだろう。HomePodのセットアップには、「iOS」デバイスが必要だからだ。Apple製品を使用していない人にとっては、Echo Studioや「Sonos One」の方がHomePodより低価格だし、より良い選択肢だろう。また、HomePodで利用できるほとんどの機能を、より少ない出費で利用したい人にとっては、HomePod miniが極めてお得な選択肢となるだろう。コストパフォーマンスという点では、HomePodよりもHomePod miniの方が優れている。
Amazonが2014年に最初の「Echo」をリリースしたとき、スマートスピーカーという全く新しいカテゴリーが生まれた。それ以来、GoogleやSonos、Apple、サムスン、LGなどのブランドがスマートスピーカーの開発に取り組んできたが、成功の度合いはさまざまである。
HomePodがライバルよりも優れている点の1つはデザインだ。ホワイトモデルでも、ミッドナイトモデルでも、大きなHomePodの見た目は美しい。筆者は、例えばEcho Studioについては、そうは感じない。派手なライトリングとおもちゃのようなボタンのせいで、実際よりも安っぽく見えてしまう。
HomePodには、Appleの人気の高い音声アシスタント「Siri」が搭載されており、セットアップには、「iPhone」や「iPad」などのiOSデバイスを使用する必要がある。このスピーカーはAppleの「AirPlay 2」規格に対応しているため、スマートフォンから音楽やポッドキャストを流したり、マルチルームスピーカーシステムとして使用したりできる。
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