Microsoftは、「Microsoft Fall 2022 Event」を米国時間10月12日に開催すると発表した。新しい「Surface」シリーズが発表されるとみられる。これは同社によるITプロフェッショナル向けのイベント「Microsoft Ignite」の開幕と同日というタイミングだ。また、その前日にあたる11日にはMetaが、メタバースにフォーカスしたイベント「Meta Connect」を開催する。
10月12日のイベントでは、Surfaceブランドの新製品が数多く発表されるというのが、一般的な見方だ。同社が新しい「Surface Laptop 5」や、大画面のオールインワンデスクトップPC「Surface Studio 3」、2in1ノートPC「Surface Pro 9」を発表すると、さまざまなサイトが予測している。さらに、Microsoftが同イベントでSurfaceブランドのゲーミングノートPCを発表する可能性があるという報道もあった。同社が「Xbox」ゲーミングサービスを猛プッシュしていることを考えると、あり得ない話ではないと思われる。
今回の発表の大きな注目点は、Microsoftが一部のハードウェアで、ますます「Arm」重用の姿勢を見せていることだろう。Windows Centralが最初に報じたように、Surface Pro 9では、IntelベースとArmベースという2タイプのモデルがラインナップに加わる可能性がある。これが実現すれば、「Arm版Windows」(Windows on Arm:WoA)の準備が整ったことをうかがわせる、Microsoftの確信に満ちた意思表示になるはずだ。
Armに関しては、5月の「Microsoft Build」カンファレンスで初公開されたハードウェア「Project Volterra」の提供時期が、10月12日のイベントで明らかになる可能性もある。Project VolterraはArmベースのデスクトップPCで、Qualcomm製のNPU(ニューラルプロセッシングユニット)を内蔵しているため、特に人工知能(AI)コンピューティングに適した開発者向けワークステーションとして位置付けられている。
5月にProject Volterraを発表した際、Microsoft関係者は「クラウドやエッジにまで及ぶAI体験を構築するためのクロスプラットフォーム開発パターン」に言及し、これを「Hybrid Loop」(ハイブリッドループ)と名付けてアピールした。この機能は、「ONNX Runtime」と「Azure Machine Learning」、それにプロトタイプのAIツールチェーンを通じて提供され、開発者はCPU、GPU、Field Programmable Gate Array(FPGA)、NPUをデプロイターゲットにできる。
Microsoftはここ1年ほど、WoAに対する取り組みを強化している。同社はIntelベースのWindowsの代替としてWoAの商用化に向けて5年以上取り組んできたが、成果はほとんど上がっていない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」