Meta、耳にした単語を脳波から推測するAIモデル開発--「考えただけで文章を作る」未来か

 Meta Platformsは、脳に電極を刺さず、非侵入的な方法で取得した脳の活動データを解析することで、被験者の聞いていた単語を推測できるAIモデルを開発した。

脳の活動データから単語を推測(出典:Meta)
脳の活動データから単語を推測(出典:Meta)

 Metaの研究チームは、脳が活動する際に変化する電場(脳波:EEG)データと磁場(脳磁場:MEG)データを、頭の外部に装着したセンサーで取得。こうすることで、被験者の身体を傷つけず、負担を与えずにEEG/MEGデータが得られる。

 EEG/MEGデータを取得する際の被験者には、さまざまなオーディオブックの再生音や独立した文章の音声を聞かせた。そして、AIモデルのニューラルネットワークには、この音声データとEEG/MEGデータを入力し、脳の活動と音声データの関連性を学習させた。

音声と脳の活動データを学習(出典:Meta)
音声と脳の活動データを学習(出典:Meta)

 学習後のAIモデルに対しては、3秒間の脳活動データを与え、被験者が聞いていた正解の単語を793種類ある単語候補から選ぶ、という試験を実施。その結果、AIモデルが正解候補として挙げた10種類の単語に、最大73%の精度で正解は含まれていたという。

脳の活動データをAIが解析(出典:Meta)
脳の活動データをAIが解析(出典:Meta)

 このAI技術を発展させると、考えただけで文章を作ることや、何らかの理由で身体を動かせなくなった人と文章でコミュニケーションすることが可能になる。

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