本書のタイトルは、ずばり「STRESS FREE」である。日常生活で抱く小さな不安から、大切な人との別れといった大きな喪失感まで、さまざまなストレスと相対したときの科学的な対処法を教えてくれる。読み進めるうちにわかってくるのは、小さなストレスはしばしばよい働きをするが、溜め込んだり放置したりすることで、じわじわと私たちの心身を蝕んでいくということだ。
もう一つ本書が教えてくれるのは、自分のストレスに自覚的であることは、ストレス対処の第一歩になること。抱えている問題が明らかになれば、どのように解決するかもまた、見えてくるからだ。実際に本書では、ストレス解消のための「即効メソッド」と「本格メソッド」が紹介される。
ストレス源をゼロにすることは、おそらく不可能だろう。だが、私たちの心のあり方や、ストレスの捉え方を変えることならできる。本書は間違いなく、その助けとなってくれるだろう。
著者は本書の結びで、次のことわざを引用している。「わたしたちがなにより誇るべきは、一度も倒れないことではなく、倒れてもそのたびに立ち上がること」。ストレスをそのつど解消し、健康的な生活を送りたい方や、いままさにストレスを抱えてモヤモヤイライラしている方に、ぜひ一読を勧めたい。
今回ご紹介した「STRESS FREE ネガティブな感情を力に変える ケンブリッジ大学の研究者が明かす科学的に正しいシンプルな63のメソッド」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス