任天堂の米国法人(Nintendo of America)にテスターとして勤務していた複数の女性が、同社でのセクハラ行為と性差別的な労働環境を訴えたと、Kotakuが米国時間8月16日に報じた。任天堂の正社員に昇格するのは難しい場合が多いとされる契約社員に対して、特に問題があったという。
問題を訴えた元テスターらは、任天堂の「3DS」「Wii U」「Switch」の時代に当たる約10年間、同社に勤務していた。
記事では、そうした元従業員の1人の話として、ある男性正社員が「Microsoft Teams」の社内チャンネルに性的なコメントを投稿した事例が紹介されている。別の事例で性的なコメントをした契約社員は解雇されたのに対し、その正社員は、セクハラに関するトレーニングを受けさせられただけで済んだという。
Kotakuによると、女性契約社員は任天堂社内での昇格も難しく、正規雇用への条件となる目標やベンチマークが示されていない「えこひいき」と「縁故主義」の文化を訴える人もいたという。
16日の記事の前にも、Kotakuは4月、契約社員が「二流社員」のように感じたという記事を報じている。
任天堂米国法人社長のDoug Bowser氏は2021年11月、ゲーム大手Activision Blizzardにおけるセクハラと差別に関する報道について、「そうした事例について心を痛めており、憂慮している」「それらは私の価値観や、任天堂の信念、価値観およびポリシーに反する」としていた。
米CNETは16日の報道について任天堂にコメントを求めたが、回答はすぐには得られなかった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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