女性のインターネットユーザーは、オンライン空間を安全な場所と感じる人の割合が男性に比べて低く、さらに嫌がらせの悪影響を受ける可能性も高いことが、英国の政府機関、Ofcom(放送通信庁)による調査で明らかになった。Ofcomでは6600人を超える13歳~85歳の英国人を対象に調査を行い、ソーシャルメディア、ゲーム、ニュース、ショッピングプラットフォームをはじめとするオンライン体験の良い点と悪い点を追跡した。
Ofcomの最新の年次レポート「Online Nation」によれば、女性は男性と比べて、ボディイメージ、体重、自傷行為、女性嫌悪に関する有害なコンテンツに遭遇するケースが多いことが分かった。男性はオンライン詐欺、フィッシング、偽情報、暴力に関するコンテンツを目にする機会が多いのに対して、有害コンテンツに不安や苦痛を感じる割合が高いのは女性だった。「女性の5人に2人以上(43%)が、オンラインで最近見かけた有害なコンテンツで嫌な思いをしたと回答したが、男性の場合はこの割合が3分の1(33%)だった」と、Ofcomは報告している。
ヘイトや攻撃的内容を含むコンテンツについては、女性の85%が問題視していたのに対し、同じように考える男性の割合は70%だった。また、女性の60%が荒らし行為に不安を覚えていたが、男性の場合の割合は25%にとどまっている。さらにこの統計データを掘り下げると、調査に参加した女性のうち、オンラインの有害情報に悩まされていると答えた人は、白人の女性(43%)より有色人種の女性(52%)の方が多かった。
英国では現在、「Online Safety Bill」(オンライン安全法案)の制定に向けた動きが進んでいる。この法案は、テクノロジー企業に対し、オンラインユーザーのデジタル保護を強化し、有害なコンテンツの削除を迅速に行うことを求めるものだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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