Googleが、生産性およびコラボレーションプラットフォーム「Google Workspace」の最新アップデートを複数発表している。「Google Meet」で暗号化オプションが拡大された。また、「Googleドキュメント」「Googleスプレッドシート」「Googleスライド」に直接Meetの動画を組み込めるようになる。ユーザーは1つのタブ内で、相手の顔を見ながら共同作業している文書を表示できるようになる。
Google Meetの会議にエンドツーエンド暗号化がオプションとして導入される。2022年中に、全てのミーティングを対象に提供される。
5月には、一部の顧客がGoogle Meetでクライアントサイド暗号化(CSE)を利用できるようになる予定だ。この機能は現在ベータ版となっている。暗号化キーとそのキーへのアクセスに利用するアイデンティティプロバイダーを顧客が直接管理できるようになる。Google MeetのCSE機能は、「Enterprise Plus」「Education Plus」のプランで提供される。
Googleドキュメント、Googleスプレッドシート、GoogleスライドでGoogle Meetの動画を表示する機能は、数週間中に導入される。ユーザーはビデオ会議を開始し、ドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーションで表示できるようになる。これにより、チーム内で会話しながら、リアルタイムで共同作業が可能になる。
今回発表されたGoogle Meetの新機能には、「Zoom」などのビデオ会議プラットフォームの機能に似ているものもある。5月には、参加者が会議中に「いいね」やハートの絵文字でリアクションできるようになる。また「Chrome」ブラウザーの利用者向けに「ピクチャーインピクチャー」機能が提供される。
Googleは、Meetのライブストリーミング機能の強化も発表した。現在、Google Meetのユーザーは参加者最大500人の会議をホストし、Google Workspaceのドメイン内で最大10万人の視聴者にライブ配信を実施できる。2022年内にライブ配信の参加者はQ&Aとアンケートに参加できるようになる。また、ホストがMeetのアクティビティタブからミーティングを直接「YouTube」にストリーミング配信することも可能になる。
「コンパニオンモード」も改善される。コンパニオンモードは、会議室内から会議に参加する際に、会議室の音声機器や映像機器と各自のノートPCを併用できる機能だ。これにより、リモートの参加者と同じようにコンテンツを共有したり、プレゼンテーションを手元で見たりするなどの機能が使いやすくなる。Googleは今回、会議室での体験を向上させるため、すべてのGoogle Meetハードウェアを対象に自動ノイズキャンセリング機能の提供を開始した。また今後数カ月のうちに、会議室からの参加者はコンパニオンモードで自分のビデオタイルを追加できるようになる。
2021年にGoogle Workspaceに導入された「スペース」も改善される。スペースは、プロジェクトやトピックのほか、電子メール、チャット、Meetなどのさまざまな形式の垣根を越えてリアルタイムのコラボレーションを実現する機能だ。
スペースでは、法人顧客から特に要望の多かったインラインスレッドの機能が追加される。また、共有リンクを使って他のユーザーをスペースに招待する機能が3月に追加されたほか、2022年内には組織全体にわたってスペースを検索して参加できるようになる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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