華為技術(ファーウェイ)は現地時間3月28日、2021年通期決算を報告し、売上高が28.6%減少したことを明らかにした。スマートフォン事業の業績が急落した。米国の貿易制裁継続で苦境に立つ同社は、デジタル化とカーボンニュートラルの気運に乗じることを狙い、事業ポートフォリオを「再調整」している。
2021年の売上高は、前年の8914億元から減少し、6368億元(約12兆4000億円)だった。一方、純利益は75.9%増の1137億元(約2兆2000億円)だった。
報道向けの決算発表会で、ファーウェイの郭平(Guo Ping)輪番会長は、通信事業は「横ばい」だが、法人向け事業は「着実に成長」していると述べた。消費者向け事業は、「新たな領域」に突入したという。
最高財務責任者(CFO)の孟晩舟(Meng Wanzhou)氏は、カナダから帰国して以来初の公の場となった報告会で、2021年に売上高は低下したが、利益とキャッシュフローの増加を背景に「不確実性への対応能力が増している」と述べた。
米ZDNetのメール取材で、ファーウェイの幹部らは、総売上高の減少の背景にある主要因として、スマートフォン事業の「大幅な落ち込み」を挙げた。
デバイス事業担当プレジデントを務める余承東(Richard Yu)氏は、米国の制裁で革新の追求をやめることはないと述べた。同氏は、こうした困難な時期がいずれは過ぎると指摘し、同社がスマートホーム、スマートモビリティー、エンターテインメントなど5つの主要分野を柱に、顧客の体験を向上し続けると述べた。
スマートフォンの販売が落ち込んだ一方で、ファーウェイは米ZDNetに対し、コネクテッド製品を扱う「+8」デバイス事業が2021年に売上高を30%以上伸ばしたと述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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