RevCommは2月9日、音声解析AI電話「MiiTel」に、音声感情認識機能を追加したと発表した。話し手のポジティブ、ネガティブな感情を可視化し、会話の当事者以外でもクレームなどに気付けるようになる。
発話音声の音声特徴と音声認識器により得られる単語や単語信頼度を入力とし、DNN(Deep Neural Network)で発話音声の感情を推定する。
具体的には、「納得していない」「不満を感じている」「乗り気ではない」「迷っている」「相手の過失や失礼な態度を責めている」といった話し方の場合にネガティブと判定。また、「喜んでいる」「感謝している」ような話し方の場合にポジティブと判定し、判定結果をオレンジとブルーのグラデーションで帯として表示する。
会話の当事者(ユーザー)は、クレーム電話対応における感情の遷移の確認ができる。不満を上手く解消できたかどうかなどが判断できるようになるという。
さらに、ネガティブと判断された発話内容により、会話の当事者(ユーザー)以外でも、どういったことに不満を持っているのかを素早く知ることが可能になるとしている。
音声解析AI電話サービスのMiiTelは、電話営業やコンタクトセンター業務における会話の内容の解析、高精度なフィードバックにより、商談獲得率と成約率を向上できるという。
MiiTelを提供するRevCommは、顧客と担当者が「何を」「どのように」話しているかわからないというブラックボックス化問題を解消し、アナログな議事録作成も自動文字起こし機能により軽減できると説明している。
蓄積した顧客との音声データは、教育研修やサービス開発、機能改善などに活用できる。商談内容を振り返りやすいシンプルな設計を採用。自ら振り返ることで商談の質を高めたり、開発や他部門に顧客要望をニュアンスまで正確に伝えたりすることができるという。
同社はこれまで、音声感情認識機能について研究を重ねてきた。成果の一部は、筑波大学との共同研究による音声感情認識に関する論文として、2021年8月に音声処理系トップカンファレンス「INTERSPEECH 2021」で発表している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス