コメディアンのJoe Rogan氏は、過去の番組で人種差別的な発言をした動画がソーシャルメディアで拡散されたことを受け、米国時間2月5日に謝罪の意を表明した。これに先立ち、Spotifyは同氏のポッドキャストのエピソードを多数削除したとみられる。こうした一連の出来事は、Rogan氏のポッドキャストが新型コロナウイルスのワクチンをめぐる誤情報を広めているとして、著名ミュージシャンのNeil Young氏が自身の楽曲をSpotifyから引き揚げたことを契機に抗議が広がる中で起きたものだ。
Rogan氏はInstagramへの動画投稿で、「私は決して人種差別者になろうとしていたのではないし、間違いなく、人種差別のような愚かなことを伴うエンターテインメントで誰かを傷つける意図もなかった」と釈明した。同氏は、どんな文脈で発言したかに関係なく、(拡散された動画に含まれていたような)中傷の言葉を使うべきではないと認めた。
Spotifyはこれまでも、コンテンツポリシーに違反するポッドキャストのエピソードを削除してきた。米CNETは、現在拡散されている動画と、Rogan氏のエピソードがSpotifyから消失したこととの関連性を確認できなかった。
Rogan氏は謝罪動画で、自身のコメントはばかげた、人種差別的なもので、発言したことは愚かだったとした上で、エピソードを1つ公開停止にしたことを明らかにした。
今回の問題は、Rogan氏のポッドキャストが新型コロナウイルスの誤情報の発信源になっているという懸念が広がる中で発生した。多数の医療専門家、研究者、学識者らが共同でSpotifyに公開書簡を送付し、Rogan氏のポッドキャストはSpotifyが誤情報の拡散を助長している証拠だと指摘した。シンガーソングライターのYoung氏とJoni Mitchell氏は、自身の音楽をSpotifyから削除した。
最高経営責任者(CEO)のDaniel Ek氏は同社のタウンホールミーティングで、Rogan氏のポッドキャストを配信していることについて弁明し、同氏のポッドキャストはSpotifyの成功に不可欠だと語った。
Ek氏は「当社が大胆な野心を達成するために前進する際には、われわれの多くが誇りに思えないようなコンテンツがSpotifyで公開されることになる」と語り、以下のように続けた。「何でもいいというわけではないが、われわれが強く反対したり、さらには怒ったり、悲しんだりする意見やアイデア、信念も公開されるだろう」
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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