アマゾンの無線通信「Sidewalk」、農場など住宅以外のIoTにも拡大へ

Ry Crist (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 吉武稔夫 (ガリレオ)2022年01月07日 11時37分

 「Amazon Sidewalk」は、長距離通信が可能な低消費電力のIoTネットワークだ。スマートスピーカー「Echo」や防犯カメラ「Ring」に使われている無線通信規格BluetoothやLoRaを利用して、従来の家庭用ネットワークでは届かない場所にあるデバイスをAmazonのクラウドに接続できる。家庭にあるコネクテッドデバイスを活用して、スマートトラッカー「Tile」や屋外用スマートライトなどを、どこからでもネットワークに常時接続できることを強みとしていた。しかし、家庭での導入に依存してしまうと、地方や工業地帯、人口の少ない地域などで通信可能範囲に顕著な格差が生じる。

Amazon Sidewalk Bridge Pro
提供:Amazon

 そこでAmazonは、こうした格差を埋めるための新たなデバイス「Amazon Sidewalk Bridge Pro by Ring」を発表した。農場や工場など住宅以外の環境向けに、Sidewalkの信号をクラウドに中継するために必要な無線機を搭載した専用デバイスだ。Amazonは、すでにEchoやRingでSidewalkを利用できる消費者よりも、住宅地域にとどまらず、既存のネットワークを超えた業界や組織との提携を模索している。

Thingyの空気センサー
森林火災を検知するために空気の質を測定するThingyのセンサー。Amazon Sidewalk Bridge Proはこのような遠隔地のデバイスがデータを送受信するのに役立つ
提供:Thingy

 屋外での利用を想定して耐候性を持たせたSidewalk Bridge Proは、最大5マイル(約8km)離れたデバイスとデータを送受信でき、一部のEchoやRingで可能な無線通信範囲を大きく上回っている。Amazonはこのデバイスの価格を設定しておらず、個々の状況に応じて概念実証のためのパートナーシップを模索する計画だ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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