ITパーソンが今読むべきビジネス書トップ10--1位は一流の人がやっている「伝え方」

フライヤー編集部2021年12月29日 13時00分

 ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してその内容を伝える「flier(フライヤー)」。ITパーソンはもちろん、IT企業が社員教育の一環として福利厚生に法人利用しているケースが増えている。

 この記事では、サービスを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、ITパーソンは今、どんな本に注目しているのかを2021年6~11月のランキング形式で紹介するとともに、ランクインした10冊をレビューする。今回は、変化の速いIT業界だからか、仕事やコミュニケーションの基本をあらためて見つめ直し、ニューノーマルに適応するためのヒントをくれる書籍が多くランクインしている。既刊の名著が多く読まれている点も注目したいポイントだ。気になった1冊があればぜひ、手に取ってほしい。

1位:説明の一流、二流、三流(明日香出版社)

「説明の一流、二流、三流」
「説明の一流、二流、三流」

 ビジネスにおいて、説明力を求められるシーンは無数にある。クライアントへの提案、上司へのプロジェクト進捗報告、部下への指示……いずれも説明がうまくできなければ、時間がかかってしまうばかりか、トラブルの種にもなりかねない。本書は、45の項目に分けて、三流、二流、一流の説明はどんなものなのかを教えてくれる1冊だ。

 たとえば「結論から話す」は、社会人になると真っ先に教わる「常識」ではないだろうか。しかし著者によると、一流はあえて前提、背景、根拠から話しはじめたり、結論を言わなかったりすることもあるという。相手が求めるものを把握してから、適切な構成で話しているからだ。

 本書のノウハウはどれも明快で、社内でのやり取りはもちろん、客先でのコミュニケーションやオンライン会議でも便利に使えるはずだ。

2位:「後回し」にしない技術(文響社)

「『後回し』にしない技術」
「『後回し』にしない技術」

 2020年の目標は達成できただろうか。「正月休みのうちに少しだけでも手をつけよう」と思っていたことが、いつの間にか「1月中に」「上半期中には必ず」「夏休みにやろう」「今年中には」と延期されていき、結局何もできていない――そんな人には本書をおすすめする。

 本書では、心理学博士である著者が、心理学的見地から問題を分析し、後回しにしないための解決策を提示している。

 本書によると、99%の平凡な人たちと1%の特別な人たちを分けるものは、優れたアイデアを持てるかどうかではなく、実行力の有無だという。「2022年こそ頑張る」ではなく、今すぐ行動するために、本書を手に取ってみてほしい。

3位:1分で話せ(SBクリエイティブ)

「1分で話せ」
「1分で話せ」

 「プレゼンが苦手」「話がわかりにくいと言われてしまう」――そんな人には、話し方本の名著である『1分で話せ』を強くおすすめしたい。

 本書の特徴は、一つひとつのトピックを紹介する前に「良い例」と「悪い例」が見開きで提示されており、直感的に理解しやすくなっていることだ。どれもビジネスシーンで応用しやすいよう、具体例に落とし込んで説明してくれているのもありがたい。

 本書はコロナ禍以前に出版されたものだが、今読み返すと、オンラインコミュニケーションにも役立つノウハウをたくさん発見できる。話し方を改善したいなら、まずお読みいただきたい1冊である。

4位:今日がもっと楽しくなる行動最適化大全(KADOKAWA)

「今日がもっと楽しくなる行動最適化大全」
「今日がもっと楽しくなる行動最適化大全」

 リモートワークの機会が増え、1日のスケジュールを組みやすくなった。せっかくなら1日をもっと楽しく、効率的に過ごしたい――本書はそんな、ウィズコロナ時代のわたしたちにぴったりの1冊だ。「学びを結果に変える アウトプット大全」などの大ベストセラーで知られる樺沢紫苑氏が、「朝」「昼」「夜」など、時間帯ごとの最適な過ごし方を指南してくれる。

 ITパーソンに注目してほしいのは、「休憩の最適化」と題された項だ。著者によると、午後の仕事のパフォーマンスを高めるには、少し距離のあるお店まで外食に行くとよいそうだ。しっかりリフレッシュするためには、自席でモニターを見つめ続けながら軽食をとるのはおすすめできない。効率だけでなく楽しさも追求しながら成果を上げたい人に、ぜひお読みいただきたい。

5位:脱!残念な考え方(自由国民社)

「脱!残念な考え方」
「脱!残念な考え方」

 あなたは、ロジカル・シンキングは得意だろうか? もしそうでないなら、最初の1冊として本書をおすすめしたい。

 本書は非常にシンプルで、初心者にもやさしい構成だ。ロジカルであるための要素として「つながっている・深く考えている・広く考えている」の3つを挙げ、気を付けるべき15のポイントを解説している。これらのポイントを押さえておけば、「残念な考え方」に陥ることはないはずだ。

 数値分析や改善提案など、あらゆる場面で求められるロジカル・シンキング。本書でそのスキルを身につければ、仕事力が大きくアップするだろう。

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