2021年のサイバーマンデー(11月の感謝祭の次の月曜日)では、パンデミックによる品不足や、ホリデーシーズンの早い時期からの特売により、2020年に比べて売上高が減少しただろうか。その答えは、どの企業に尋ねるかによって違ってくる。
Adobe Systemsが発表した「Adobe Digital Economy Index」によると、米国時間11月29日の米国のオンライン売上高は計107億ドル(約1兆2100億円)で、2020年より1.4%少なかった。一方、Salesforceは異なる調査結果を発表しており、今回のサイバーマンデーのオンライン売上高は123億ドル(約1兆3900億円)で、2020年より3%増えたという。
Adobeは、同社の調査結果で売上高が前年から微減となったとはいえ、サイバーマンデーが依然として年間で最大のオンラインショッピングの日だったと述べた。さらに、ホリデーシーズン全体では、「オンラインショッピングの最高記録を更新する」勢いで推移しているとした。
AdobeのDigital Insights担当ディレクター、Taylor Schreiner氏は発表の中で次のように述べた。「10月の早い段階で特売が始まったことで、サイバーマンデーやブラックフライデー(訳注:感謝祭明けの金曜日)といった大型の特売日の値引きを待たない消費者もいた。こうした傾向に拍車をかけたのが、サプライチェーンの問題で商品が入手しにくくなっている状況への認識が高まっていることだ」
Salesforceは、サイバーマンデーまでの1週間のオンライン売上高が610億ドル(約6兆9000億円)に達し、前年比4%増だったと述べた。品不足がサイバーマンデーの販売に影響した可能性が高いとし、販売された商品の数は前年比6%減だったと報告した。Salesforceのバイスプレジデント兼リテール部門ゼネラルマネージャーのRob Garf氏によると、米国民の3人に1人はサイバーマンデーにオンラインで買い物をしたという。
ブラックフライデーは一般に、大量のホリデーショッピングの始まりと認識されているが、セールシーズンの開始はここ数年で次第に早まっている。一部の買い物客は、すでにクリスマス時期のアイテムを買い求めた可能性がある。というのも、パンデミックや主要な物資の不足により世界規模でサプライチェーンが混乱しているため、オンライン注文の配送に通常よりも日にちがかかる可能性があるからだ。
Adobeの調査では、ブラックフライデーのオンライン売上高も2021年は微減となった。また、11月1日から12月31日までのホリデーショッピングシーズン全体の売上高は2070億ドル(約23兆5000億円)になり、過去最高を記録すると予測している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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