新オープンのロケーションベースVRをレビュー--家庭用VRとの差別化は十分 - (page 2)

Russell Holly (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2021年11月29日 07時30分

 ここで、ハードウェアについては何の説明もなく、VRヘッドセットも見当たらない。この部屋がもう、ストーリーの一部なのだ。Dreamscapeが、こうした世界の物語作りに力を入れているのは間違いない。これから異世界に入り込むのだとユーザーを盛り上げた上で、VR体験に誘うのだ。筆者がこれまで体験した他のロケーションベースVRの部屋と比べても一線を画しており、このアプローチを多くの人が気に入るのは確実だろう。

冒険の準備

 グループの出発時刻になると、準備室に案内される。それぞれの体験ごとに、それぞれのテーマでしつらえた準備室があるが、ハードウェアをセットした番号付きの椅子がある点は共通している。各自の所持品はそこに預けることができる。実際の体験が始まる室内では写真撮影が許可されていないので、それでかまわないだろう。私物を預けたら、ハードウェアの装着に進む。3種類のうち、2つの体験では、両手と両足にトラッキングセンサーを着け、バックパックを背負ってからヘッドセットをかぶる。

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提供:Russell Holly/CNET

 装着するのはDreamscapeのセンサーとHP製のVRハードウェアで、Dreamscape提供の他の体験と共通だ。バックパックシステムも背負うが、他の設備で見るものよりずっと軽いし、小柄な人でも快適に背負えるようにストラップも付いている。ストラップを強く締めすぎず、指示に従っている限り、ハードウェアは全体的に快適だ。ただし、フィンガートラッキングの機能がないことが、このテクノロジーの明らかな制限になっている。両手にセンサーがあるので腕のトラッキングは申し分ないのだが、実際VRの体験では、例えば手がレールに触れたり、何かを手で包み込んだりするとき、それをソフトウェアが視覚的に反映しないことがある。VRヘッドセット自体の大きさは、眼鏡をかけたままでも装着できる余裕があるものの、快適さはだいぶ違ってくる。

 この準備段階に違いがあるのが、「DreamWorks Dragons: Flight Academy」を選んだ場合だ。この体験だけは、VRヘッドセットが、これから入る室内にあらかじめ用意されている。ドラゴンに乗るためのサドルにヘッドセットが取り付けられているためだ。そのため、この体験に限り、準備室で必要なのは両手のトラッキングデバイスだけということになる。サドルは、飛行を模して左右に傾くようになっているが、筆者が試した限り、振り落とされそうなほど大きく揺れるわけではない。

ヘッドセットで見える世界

 実際の体験がどんなものか、ネタバレなしで概要を知りたいところだろう。お応えしよう。

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提供:Russell Holly/CNET

 Alien Zoo:青く美しき我らの地球の軌道上に、動物園が現れた。ありとあらゆる世界からクリーチャーを集めている男が管理する動物園だ。夢のようなクリーチャーの数々が披露され、気に入ったら好きなだけ可愛がることもできる。初めてVRを体験する人には最適であり、子供にも最高のチョイスだろう。

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