アイトラッキング(視線計測)技術は以前から、脳性まひや筋萎縮性側索硬化症(ALS)などで体を動かせない人がコンピューターを使えるようにしてきた。スウェーデンのTobii Dynavoxが開発した新しい「iPad」向けアクセサリーは、同様の機能をApple製タブレットで実現する製品だ。
Tobii Dynavoxは、ゲーミングノートPC、ビジネス用デバイス、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセット向けのアイトラッキング技術を手がけるTobiiの子会社で、支援機器を専門に開発している。Tobii Dynavoxは以前から、アイトラッキング技術を使った「Windows」ベースの支援機器を開発してきたが、iPadに対応した製品は今回が初めてだ。「TD Pilot」と呼ばれるこの製品に搭載されたアイトラッキング技術はインタラクションに特化しており、視線を動かすと大きな円形のカーソルがすぐに動き始める。また、視線を少しの間固定するとタップ操作が行われ、ボタンを押したりアプリを開いたりできる仕組みだ。
TD Pilotは、「iPadOS 15」で新たにサポートされたAppleの「AssistiveTouch」ツールを利用してアイトラッキング入力を行う。アイトラッキングは、アプリの操作にもiPadOS 15自体の操作にも使える。頑丈なケース型の同製品には、強力なスピーカー、カメラ、アイトラッキング用赤外線センサー、および室内にいる他の人にメッセージを伝えるための背面ディスプレイが搭載されている。TD Pilotは医師の処方を通じて入手可能で、すでに予約受付が始まっている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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