シャープ、3体の仏像を8Kの高精細3D画像で再現--東京国立博物館で特別公開

 シャープは、8Kディスプレイに仏像の高精細3D画像をリアルに表示させ、見たい部分を拡大、回転して鑑賞できる「8Kで文化財 みほとけ調査」を東京国立博物館で特別公開している。間近で見たり、手に取ったりすることができない貴重な仏像をつぶさに見られる。特別公開期間は12月5日まで。入館にはオンライン事前予約が必要になる。

70V型8Kディスプレイに仏像が映し出される
70V型8Kディスプレイに仏像が映し出される

 8Kで文化財 みほとけ調査は、シャープの「8Kインタラクティブミュージアム」をベースに文化財活用センターと東京国立博物館と共同で開発した「8K文化財鑑賞ソリューション」として公開したもの。2020年に実施した「8Kで文化財『ふれる・まわせる名茶碗』」に続く第2弾になる。

 70V型8Kディスプレイに映し出された「菩薩立像」(クシャーン朝・2世紀)、重要文化財「十一面観音菩薩立像」(唐時代・7世紀)、重要文化財「菩薩立像」(鎌倉時代・13世紀)を、画面に近づくと拡大、遠ざかると縮小、左右から覗き込むと回転、というように鑑賞者の動きに画像が連動して見られるほか、新開発の懐中電灯型デバイスを、細部を確認したい場所に向けると、その部分が明るく映し出されという仕掛けが施されている。

懐中電灯型デバイスを、細部を確認したい場所に向けると、その部分が明るく映し出されという仕掛けが施されている
懐中電灯型デバイスを、細部を確認したい場所に向けると、その部分が明るく映し出されという仕掛けが施されている

 菩薩立像、十一面観音菩薩立像、菩薩立像はいずれも東京国立博物館所蔵で、展示期間中は、3体の実物も館内で公開。実物の迫力と緻密な8K3D画像の両方の体験ができるとしている。

 仏像は何百枚もの画像を撮影し、CG化することで8K3D画像を再現。細部の表現を学芸員に確認しながら作り上げていったという。実物の展示でも3体を並べては見られないので、8K3D画像で見比べられることも大きなメリットだという。

 テキストや音声で、各仏像の見どころ紹介や3体を比較した解説なども見られ、より理解を深められるとのこと。画面の前でしゃがむと仏像の足裏が見られたり、両サイドに動くと左右の画像が見られたりと、インタラクティブに観察できる。懐中電灯型デバイスを採用したのは、学芸員が文化財の調査をする時の動作を模したものだという。

「8Kで文化財 みほとけ調査」。東京都台東区にある東京国立博物館法隆寺宝物館中2階で開催している
「8Kで文化財 みほとけ調査」。東京都台東区にある東京国立博物館法隆寺宝物館中2階で開催している

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