業務の生産性を少しでも上げたい、DXを進めなければと意識されている企業も多いのではと思います。その中で、業務の生産性向上、DXの第一歩としての活用が増えているのが、ウェブブラウザの拡張機能のみで活用可能なツールです。
そのようなブラウザの拡張機能のみで活用できるツールの利点と、具体的なツールについて、さまざまなシステムにノーコードでナビゲーションを設置可能なSaaSツール「テックタッチ」を提供する、テックタッチ代表取締役の井無田仲が解説します。
ブラウザの拡張機能の最大の利点は、普段利用しているウェブページやウェブアプリケーションの表示や動作を、便利に変更できることにあります。たとえば、Zoomの提供している拡張機能は、Googleカレンダーの予定表の中でZoom URLを発行できたり、Bitwardenの提供している拡張機能は、パスワードの自動入力をしてくれたりします。こうした拡張機能を利用した生産性改善は国内でも少しずつ浸透しつつあり、続々と新しいサービスが生まれています。
以下では、ブラウザの拡張機能追加のみで利用できる5つのツールを紹介します。
Autify(オーティファイ)は、ブラウザ画面上で必要なテストをノーコードで誰でも簡単に作成できるツールです。従来は手動で行うしかなかったテストをAutifyによって自動化することで、機能開発時のQAの効率化を支援しています。
施工管理アプリ「ANDPAD」を展開するアンドパットでは、Autifyの導入でテストを自動化したことで、従来テストに使っていた時間を88%削減し、新開発をより進めることができるようになるという成果が出たそうです。
BizteX cobit(ビズテックス コビット)は、定型業務を指示しておくことで、人間の代わりにワンクリックで代行してくれるデジタルロボットです。専門知識がなくても各種SaaSツールやデータベース、Google Workspaceなど連携し、業務自動化を実現でき、誰でも簡単にロボットの作成が可能です。
インターネット広告事業などを手がけるセプテーニでは、BizteX cobitの導入により、月間600時間分の作業をロボットによる実行への切り替えに成功し、人件費削減につなげているそうです。
Notia(ノーティア)は、マツリカが提供するメールアシスタントツールです。拡張機能を有効化するだけで、既存のメールの分析結果に応じた重要メールの見分けやリマインドを行ってくれて、さらに、メール画面上での日程調整も直感的な操作で簡単に行えるようになります。
Notiaを活用することで、重要なメールに対する未返答について、チャットツールで通知をすることが可能です。それにより、メールの対応漏れを防げます。
recit(レキット)は、最短10秒で共有できるビデオメッセージツールです。従来であれば、議論がいらない共有においても発生してしまっていた会議を、recitによる説明で代替することで、会議に使っていた工数を削減し、生産性の向上に寄与します。
成長企業向けフィナンシャル・アドバイザリーサービスなどを提供するマネーフォワードシンカでは、従来の会議は記載事項の読み上げになっていたそうですが、recitの報告動画の共有により、より会議の時間をディスカッションに使えるようになったという効果が出たそうです。
最後に弊社の提供するテックタッチもご紹介します。テックタッチは、ツールにノーコードでガイドを設置できるツールです。利用方法が浸透していないシステムやクラウドサービスに、拡張機能によって独自のガイドを設定することで、企業におけるDX促進およびITシステム部門をはじめとする担当者の対応工数削減に貢献します。
2021年現在、「Salesforce」や「kintone」など社内で利用するツールの活用推進や、顧客自身が提供するサービスの利用方法の浸透を目的として、多くの企業に導入いただいています。顧客が利用しているリソースプランニングシステムへの、テックタッチによるガイド設置で、従来の不備のうち約95%が削減された事例もあります。
以上、ブラウザの拡張機能のみで活用できるツールの利点と、具体的なツールを5つ紹介しました。ブラウザの拡張機能を活用して、業務の生産性向上、DXの推進に着手してみてはいかがでしょうか。
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