Boston Dynamicsのロボット「Atlas」は以前に公開された動画でも悠然と障害物を避けていたが、あれからパルクールの技術をさらに向上させたようだ。同社が公開した新しい動画では、この二足歩行ロボットが平均台の段差を跳ね飛び、横切る様子が見られるが、これと比較するとほとんどの人間はのろまにみえてしまう。
後ろ宙返りや逆立ちもできるAtlasは以前、パルクールで素晴らしいバランス感覚を持っていることを見せつけていた。今回の動画に見られる違いは、今やAtlasは見た物に合わせて行動を変えられるという点だ。つまり、エンジニアはAtlasが遭遇するかもしれない全ての段差や台に対して、事前にジャンプのモーションをプログラミングする必要がない。Atlasはより独立したアスリートになったということだ。
当初は捜索や救助のために設計されたAtlasは、2013年に一般公開された。全長1.5m、体重は89kgある。バッテリー駆動で、28自由度の油圧作動式だ。
Boston Dynamicsは強力な人型ロボットをより器用にするために取り組んでおり、パルクールこそAtlasにとって完璧なテストになると認識している。パルクールのトレーニングは全身に有用で、異なる状況であってもバランスを保つこと、行動と行動の間をなめらかに移行することが求められる。
「われわれはAtlasを限界まで押し上げる方法を模索しており、時には限界の状態で操縦することもある」とAtlasのコントロールリードを務めるBenjamin Stephens氏は語った。「顔面から落ちた後に立ち上がって、再びやり直すことができるロボットを作るにはどうすれば良いか、パルクールから多くのことを学ぶことができる」。顔面から落ちたり衝突したりする様子は、公開された動画から確認できる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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