ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してその内容を伝える「flier(フライヤー)」。ITパーソンはもちろん、IT企業が社員教育の一環として福利厚生に法人利用しているケースが増えている。
この記事では、サービスを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、ITパーソンは今、どんな本に注目しているのかを2021年1~6月のランキング形式で紹介するとともに、ランクインした10冊をレビューする。今回は、変化の速いIT業界だからか、仕事の基本をあらためて見つめ直し、より効率的に、より大きな成果を上げるためのヒントをくれる書籍が多くランクインしている。発信によって人生を変えた人の著書もランクインしているので、ITパーソンであれば、そういった観点からも楽しく読めるだろう。気になった一冊があればぜひ、手に取ってほしい。
「わかっているのに、腰が重い」「すぐ行動に移せる人がうらやましい」――そんなあなたにはまず、「やれない」のはあなたの性質のせいではなく、ルーティン(習慣)次第で「すぐやる人」になれるという本書のメッセージを伝えたい。
著者によると、「やりたい!」と思った瞬間がモチベーションのピークだから、その瞬間に小さく行動して、モチベーションの鮮度を保つのがよいという。そうした小さな行動を積み重ねが、やがて大きな成果となる。
まずはこの後すぐ、本書の要約を読んでみることから始めてはいかがだろうか。それだけで、「すぐやる人」への着実な一歩を踏み出せるはずだ。
本書で提案される「モーニングメソッド」は、「サイレンス」「アファメーション」「イメージング」「エクササイズ」「リーディング」「ライティング」の6つをそれぞれ10分間ずつ、毎朝行うものだ。著者はこのメソッドを実践し、発信することで、人生を大きく変えてきた。
本書を読むと、どんなに早起きが苦手でも、早起きしたくてたまらなくなるだろう。早起きを習慣化するコツも詳しく紹介されているので、安心して読み進めていただければと思う。
本書の著者、両@リベ大学長氏は、YouTubeチャンネル登録者数140万人超えと、熱狂的な支持を得ている人物だ。本書はそんな両@リベ大学長氏によって、労働に縛られる多くの日本人に「自分の人生=自由な時間」を取り戻してほしいと願って執筆された。
お金の話というと、難しそう、後回しにしたいと感じる方もいるかもしれないが、そんな方にこそ本書をおすすめしたい。本書は、「もっと早く知りたかった!」と思うような知識が満載だからだ。初心者向けに読みやすく作られているので、まずは手に取ってみてほしい。お金の知識のみならず、より豊かに生きるためのヒントを得られるだろう。
2018年8月に発売され、今なお読み継がれる本書。著者は、精神科医でありながら作家でもある、樺沢紫苑氏だ。樺沢氏は、書籍の出版のみならず、毎日のメルマガ発行や動画の制作など、多忙な中、大量の発信を続けている。本書はそんな著者の知識や経験をもとに、アウトプットのノウハウを徹底的に解説した1冊だ。
著者によると、インプットとアウトプットの黄金比は3対7であるという。「日々勉強しているのに、なぜ成果が出ないのだろう?」と悩んでいるなら、本書を参考に、アウトプットの比率を増やしてみてはいかがだろうか。見開き完結型でまとめられているので、仕事の合間のスキマ時間に読み進めやすいのも、多忙なITパーソンにとってうれしいポイントではないだろうか。
仕事を楽しんでいる人とそうでない人は、どこが違うのか。本書によると、その違いは「エンゲージメントの高さ」にあるそうだ。エンゲージメントの高い人、つまり仕事への活力や熱意にあふれている人は、組織や会社への貢献度合いが高まり、おのずと仕事を楽しめるというわけだ。
本書では、エンゲージメントを高めるために必要な要素として、「仕事の意味・強み」「成長」「人間関係」の3つが挙げられている。自分や自分の組織がもっているものは何か、逆に足りないものは何か、ぜひ考えてみてほしい。そこに、仕事を楽しみ、成果を上げるためのヒントが隠れているはずだ。
上司になると、誰しも多かれ少なかれ、部下に関する悩みが出てくるものだ。本書は、そんな悩める上司に、会話によって部下の能力を引き出す方法を紹介する1冊である。
たとえば、自分の頭で考えない部下には「復唱」と「合いの手」で対応することが提案される。相手の話は聞くが、あなたが考えた解決策を部下に与えるという行為はすっぱりやめるのだ。
働き方の変化にともない、上司と部下の関係性もまた変わっていくだろう。複数の客先に数日ずつ滞在したり、違う会社の人とチームを組んで業務にあたったりすることもあるかもしれない。そんな時代だからこそ、どんな環境でも通用しそうな、本書のメソッドをチェックしていただければと思う。
タイトルにある「具体←→抽象」とは、具体化と抽象化を行き来する思考法のこと。この思考法は汎用性が高く、特に問題解決とコミュニケーションの分野で有効だ。
本書では、「具体←→抽象」の思考法を身につけて「自分の頭で考える力」をアップさせるための演習問題が掲載されている。「仕事ができるようになりたい」と思うなら、まずは本書のトレーニングから始めてみてはいかがだろうか。ビジネスに不可欠な問題解決スキルとコミュニケーションスキルを押さえられれば、仕事のレベルが一段アップするはずだ。
コロナ禍の今、コミュニケーションの形が変わり、信頼関係が思うように築けないと悩んでいる人も多いだろう。こういう時代だからこそ、誰からも好印象を持ってもらえる人は強いものだ。
本書は、心理学やカウンセリングを学び、キャリアカウンセラーとして講演も行う著者が、良好な人間関係を築くための習慣を教えてくれる。心理学の手法をベースにしているため、納得しやすく、実践に移しやすいのが特徴だ。
紹介される習慣は、「相手と似ていることを示す」「相手の気分がよくなる質問をする」など、シンプルなものばかり。使えるシーンも幅広く、クライアントへの提案や謝罪からテキストベースのコミュニケーション、オンライン会議まで、どんなときも心強い味方になってくれることだろう。読んですぐ、その日の仕事で実践してみてほしい。
「一瞬で大切なことを伝える技術」は、社会人にもっとも求められる能力といっていいだろう。報告・連絡・相談をするとき、大切なことだけをコンパクトに伝えられると、仕事は円滑に進むものだ。
本書で紹介されるのは、「重要思考」という方法だ。この方法はロジカル・シンキングのひとつで、これを使えば自分の頭の中をうまく整理し、言いたいことを伝え、相手の言いたいことを引き出し、さらなる意見交換や議論をすることができる著者はいう。
難しそうに聞こえるかもしれないが、身近な例を使ってわかりやすく説明されているのも、本書のポイントだ。「ロジカル・シンキング」と聞くと逃げだしたくなる人にこそ読んでほしい。「一瞬で大切なことを伝える技術」があれば、日進月歩のIT業界において、スピーディーに業務を進められること間違いなしである。
本書の著者、ワーママはる(尾石晴)氏は、2人の子育てをワンオペで行いつつ外資系企業の管理職として活躍しながら、発信業をはじめとしたさまざまな複業をしてきた。そしていまは会社員を卒業し、複数の仕事を持っている。
多忙ななかでも成果を出し続ける著者が実践しているのは、「やめる時間術」だ。これは、時間を「見える化」したうえで、タイムパフォーマンスを上げたり、「時間の引き算」「時間の足し算」をしたりして、時間の使い方を改善していくものである。
本書で提案されるメソッドは、著者の試行錯誤を経て洗練されており、チャレンジしやすい。ワーママ、ワーパパに限らず、忙しくても豊かな人生を送りたい方は、ぜひ手に取ってみてほしいと思う。フリーランスとして、複数の仕事を抱えている方にもおすすめしたい。
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