Teslaの最高経営責任者(CEO)であるElon Musk氏とTwitterのCEOであるJack Dorsey氏が、ビットコインの未来について長時間にわたって語り合い、ビットコインと、通貨制度以外の領域にまで変化をもたらすその可能性を称賛した。
ビットコインカンファレンスThe B Wordの中で開催されたオンライン討論会「Bitcoin as a Tool of Economic Empowerment」には、この両CEOに加えてArk InvestのCEOであるCathie Wood氏も参加した。
Dorsey氏は、「(ビットコインが)世界に平和をもたらす、あるいはそれに役立ってくれるのが私の夢だ」と語った。
同氏は、自らが設立した決済サービス企業Squareを通じて仮想通貨分野に足を踏み入れた。ビットコインに初めて手を出したのは2008年だが、それより何年も前から耳にはしていたという。ビットコインコミュニティーの勢いに刺激を受けており、初期のインターネットを思い出すとも語った。Squareは最近、ビットコインをより主流に近づけるため、ハードウェアデジタルウォレットに取り組み始めている。
Musk氏も以前からビットコインの支持者で、ビットコインとイーサリアム、「ドージコイン」を所有しているが、売る計画はないと明言した。
「私は、パンプする(価格をつり上げる)ことはあるかもしれないが、ダンプする(売り抜ける)ことはない」とMusk氏は述べた。同氏は、価格をつり上げて高値で売り抜けるためにビットコインやドージコインを宣伝していると批判されており、こうした手法は「パンプ&ダンプ(pump and dump)」と呼ばれる。
同氏は、SpaceXがビットコインを所有しているとも述べた。Teslaは2021年に入ってビットコインを購入し、その後ビットコインによる決済の受け付けを開始した。しかし5月になって、同氏はビットコインのマイニングに大量の電力が必要であることを理由に方針転換し、Teslaでのビットコイン決済の受け付けを停止した。
なおReutersの報道によると、Musk氏は同カンファレンスの中で、Teslaがビットコインの受け付けを再開する「可能性は高い」と述べたという。同氏は、デジタル通貨のマイニングとそれに関連する作業において、より多くの再生可能エネルギーを組み込んだプロセスが導入されるのを待っているのだという。
ドージコインに関して同氏は、これはジョークで作られたアルトコインであるため、楽しく皮肉が効いたものと見ているが、主要な仮想通貨になる可能性もあると指摘した。
「ドージコミュニティーは皮肉に満ちていて、素晴らしいミームがあり、犬好きだ。私も犬とミームが大好きだ」(同氏)
この討論会のトピックはビットコインだったが、Dorsey氏はTwitterについても少し語った。Musk氏は、企業がビットコインで広告を購入できるようにするつもりがTwitterにあるかどうか尋ねた。これに対しDorsey氏は、そうできるようにするべきだが、広告に頼ることなくTwitterとして金銭的インセンティブを生み出すことにより重点を置いていると述べた。
Dorsey氏はさらに、分散型ソーシャルメディアプロジェクト「Bluesky」に言及し、取り組みを続けていくと述べた。同氏によると、このプロジェクトはまだごく初期の段階にあるという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス