Facebookは米国時間7月14日、米連邦取引委員会(FTC)の委員長に新しく就任したLina Khan氏について、同社が反トラスト法に違反したとの疑いをめぐるFTCの調査への関与を控えるべきだとする内容の申立書を提出した。6月30日にはAmazonが同様の申し立てをしており、両社とも、Khan氏は自社への先入観が強すぎると主張している。
Khan氏は同社が反トラスト法に違反したとの判断に既に至っていると、FacebookはFTCに提出した申立書の中で主張した。同社は違反の事実はないとしている。Khan氏がこの調査に関与すれば、自社に対する法の適正な手続きが損なわれるとFacebookは述べた。
Facebookは、Khan氏が企業の独占に批判的なシンクタンクのOpen Markets Instituteで働いていた時に、Facebookが反トラスト法に違反していると主張する複数の記事を書いていると指摘した。同氏はまた、Facebookに批判的な学術論文を発表したほか、デジタルマーケットプレイスでの競争に関する下院司法委員会の調査を主導したり、出演したメディアやTwitterでもFacebookについてコメントしたりしている。
競合企業を買収して競争を回避するなど、違法な反競争的慣行を行っているとして、FTCはFacebookを提訴していたが、これについては6月、連邦裁判所により原告の主張を棄却する判断が下されている。その際、連邦裁の判事は、Facebookがソーシャルネットワーク分野において独占的な支配力を有しているという十分な証拠をFTCは提出していないとしたが、FTCに対しては7月末までの猶予を与え、修正した訴状の提出は可能とした。Facebookは傘下にInstagramやWhatsAppを抱えており、同社に批判的な人たちからは、これらの企業をFacebookから切り離すべきだとの声があがっている。
Khan氏は、連邦議員の超党派グループがAmazonやFacebookなどの巨大テクノロジー系企業を標的とする5つの反トラスト法案を提出する中で、6月にJoe Biden米大統領によってFTC委員長に選任された。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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