テレビなどのAV機器やエアコン、照明器具など、部屋のなかにはリモコンで操作するデバイスがたくさんある。操作のたびに各デバイス専用のリモコンを探し出して使うのは、とても面倒だ。スマートフォンをリモコン化するアプリもあるが、デバイスごとに別のアプリを開く手間がかかる。
これに対しAppleは、リモコンとして使うスマートフォンの指し示す方向で操作対象デバイスを指定する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間6月22日に「LOCATION SYSTEMS FOR ELECTRONIC DEVICE INTERACTIONS WITH ENVIRONMENT」(特許番号「US 11,044,405 B1」)として登録された。出願日は2017年9月6日。
この特許は、無線通信機能とディスプレイなどを搭載する機器で、ほかのデバイスをワイヤレス操作する技術を説明したもの。適応可能な機器の例として、iPhoneのようなスマートフォンが挙げられている。操作対象のデバイスは、スマートフォンなどで指し示すことで指定できる。そのため、直感的なリモコン操作が可能となる。
リモコン操作は、指し示したデバイスに適した操作用アイコンを機器のディスプレイへ出すことで可能にする。リモコン操作だけでなく、対象デバイスの情報をディスプレイへ表示する、カメラで捉えた対象デバイスの映像に適切な仮想オブジェクトを重ねる、といった動作も実行できる。
機器の指し示している方向は、ウルトラワイドバンド(UWB)無線信号を利用して判断する。さらに、機器内のモーションセンサーで取得した情報と組み合わせて動作を変えるアイデアにも言及している。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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