英競争・市場庁(CMA)は、AmazonとGoogleが偽レビューへの対策を十分に行っていないとの懸念から、両社に対する正式な調査を開始している。CMAは現地時間6月25日、消費者を偽レビューから保護する対策が不十分であることから、両社が消費者保護法に違反している可能性があるかどうかを判断するためのさらなる情報を調べることを明らかにした。新たな調査は、2020年5月に開始した初期の調査に続くものだ。
誤解を招く偽のレビューは、企業の星評価に影響し、企業や商品がいかに目立つように表示されるかに影響を及ぼす可能性があり、ユーザーのショッピング体験を変える恐れがある。
CMAの最高責任者Andrea Coscelli氏は声明で、「オンラインショッピングをする多くのユーザーが、偽レビューを読んで惑わされ、そのようなおすすめ情報に基づいてお金を使う可能性があることを懸念している」とし、「同じように、一部の企業が5つ星評価を偽って自社の製品やサービスを目立たせることができる一方、法律に従う企業が競争に負けるというのは公平ではない」と述べている。
調査でAmazonとGoogleが消費者法に違反していることが明らかになれば、CMAは偽レビューを厳重に取り締まるよう正式に確約することを求め、怠った場合は法的措置をとる可能性がある。Googleの企業レビューは、検索結果や「マップ」サービスに浸透しており、近隣の業者などの星評価が表示されるようになっている。Amazonの偽レビューの問題も横行している。4月には、Facebookが1万6000以上のレビュー売買グループを削除したとCMAが発表した。
Amazonの広報担当者は電子メールで、同社は「非常に多くのリソース」を割り当て、偽レビューがストアに表示されるのを防ごうとしているとし、CMAの調査に協力していくとコメントした。Amazonは6月に入り、ソーシャルメディア企業がサイトで偽レビューを拡散しているとして批判し、偽レビューを売買する者もいると述べていた。
Googleの広報担当者は電子メールによる声明で、「われわれの厳格なポリシーで、レビューは実際の体験に基づくものでなければならないと明記している。ポリシー違反が判明した場合は、不正なコンテンツの削除からユーザーアカウントの無効化まで措置をとっている」と述べた。同社もCMAの調査に協力するとしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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