コネチカット州に建設中のAmazonの施設で4月以降、敷地内に絞首刑に使われる首吊り縄が放置される事件が相次いでいる。複数の報道によると、事件を受けてAmazonは先週この施設を閉鎖したが、米国時間5月26日に再び開放したところ、8本目の縄が見つかったという。同社は26日夜、警察が捜査を続けられるように敷地を再び閉鎖した。
Amazonは、一部完成した施設の入口と複数のフロアに防犯カメラを設置しているという。同社は、事件に関与する人物の特定につながるような情報の提供者に10万ドル(約1100万円)の報奨金を支払うと報じられている。地元紙Hartford Courantによると、米連邦捜査局(FBI)が州や地元の警察と協力して捜査を進めており、全米黒人地位向上協会(NAACP)もAmazonや警察と連絡を取り合っているという。
Amazonの広報担当者Kelly Nantel氏は声明で、同社は人種差別やヘイト、差別を容認しないと述べた。The Washington Postによると、現場は27日に再開したという。
Amazonは現在、人種やジェンダーに基づくハラスメントや差別を受けたと主張する複数の女性から訴訟を起こされている。The Washington Postによると、建設業界で作業員、大工、電気技師などの仕事に採用される雇用者が米国全体で白人男性に偏っており、黒人労働者は全体のわずか6%だという(米国勢調査によると、黒人の人口は米国全体では14%近くで、コネチカット州では約12%だ)。
米南部貧困法律センターによると、首吊り縄は19~20世紀にかけて、主に黒人を対象として裁判を経ずに執行された数千件もの死刑を想起させるため、ヘイトクライムを表すとの見方もあるという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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