Preferred Networks(PFN)は5月6日、日清食品が研究を進めている最新の分子栄養学に基づいた「完全栄養食」のさらなる進化を目指し、「食と健康状態の解析モデル」の開発に向けた実証実験を実施し、本格的な共同研究の開始に合意したと発表した。
日清食品は、「見た目やおいしさはそのままに、カロリーや塩分、糖質、脂質などがコントロールされ、必要な栄養素を全て満たす食」をコンセプトとして、最先端の食品加工技術を駆使した未来の「完全栄養食」の研究を進めている。
また、日清食品グループ社員83名を対象として2019年に実施した臨床試験では、体重、体脂肪率、BMI、血圧、中性脂肪といった数値に改善が見られたことから、2020年10月の「第27回 日本未病学会学術総会」で臨床試験結果を発表していた。
同社は、深層学習技術とロボティクスなどの最先端技術の実用化に向け、研究開発に取り組んでいる。同社の強みである機械学習・深層学習などのAI技術は、従来では処理しきれなかった複雑な事象や環境変化に、柔軟かつ高度に対応できることから、近年では特にライフサイエンスやバイオ・ヘルスケアの分野で活用されている。
今回両社は、「食」が体に与える影響を科学的かつ、より精緻に分析・数値化し、「栄養素」と「健康状態」の関係を解析する技術を開発するため、本格的な共同研究を開始することで合意した。
将来的には、その技術を日清食品が研究を進めている完全栄養食のレシピ開発とパーソナライズ化に応用していく予定。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス