オレンジ・アンド・パートナーズ、Airbnb Japan、積水ハウス不動産東京、エアトリステイは、東京都台東区谷中に住むと泊まるの間を体験するホテル「YANAKA SOW(ヤナカソウ)」をオープンする。短期、長期の両滞在に対応する民泊運用型セカンドハウスになる。開業は5月1日で、4月22日に受付を開始した。
YANAKA SOWは、積水ハウス不動産東京が手掛ける初のホテル事業になる。設計・施工を積水ハウスが担当したほか、ブランドプロデュースなどを行うオレンジ・アンド・パートナーズがコンセプト作りを担い、ホテルの運営はエアトリステイ、予約周りはAirbnbが請け負う。
13室ある客室は、ひと部屋が37〜47平方メートルと広く、定員は4〜6名。各部屋にはIHのキッチン、大型の冷蔵庫を備えたほか、キッチン用品の貸出もあり、民泊のようなつくりになっている。
フロントなどはなく、チェックインから3時間程度、町歩き専門スタッフ「YANAKA DIGGER」が在籍していることが特徴。YANAKA DIGGERは、ガイドブックでは分からない町歩きのサポートをしてくれる存在で、町歩きの方法や谷中の歴史文化など、谷中の旅を深く楽しむアドバイスを聞ける。ホテル内にはレストランやカフェなどは併設していないが、谷中の飲食店を紹介してもらうことで、地元の人が訪れるお店に出入りできるという。
1泊からホテルとして利用できる「STAY plan」と30日から365日までの長期利用可能な「LIVE plan」の2つを用意し、ホテル内には短期で泊まる方と長期で住む方が同時に過ごせるようにしているとのこと。「第二の自宅」を空間デザインのコンセプトにしており、共用部にはキッチン、ランドリー、ライブラリーを設置。電子レンジなども備えていた。
宿泊費は37平方メートルの客室が1万6000円〜、47平方メートルの客室が2万円〜となっており、季節によって変動する予定。宿泊費に加え7000〜8000円の清掃料がかかる。長期滞在者については、予約時に案内するとしている。
ホテルのラウンジや各客室には、「YANAKA SOW ART PROJECT」と題して、YANAKA SOWのコンセプトのもと、さまざまアーティストによるアートワークが掲げられており、13の客室にはホテルのコンセプトを反映した各部屋1テーマごとのライブラリーが設置。1階のラウンジスペースには各部屋のテーマ に加えて、「東京・谷中とその周辺」をテーマとした選書を楽しめる。
オフィスや店舗など、非住宅の事業にも取り組む積水ハウスグループでは、約3年前からホテル事業をスタート。2020年に起こった新型コロナ感染拡大を受け、インバウンド需要が厳しくなる中、国内需要をメインに考え、長期滞在型ホテルのコンセプトを導き出したという。
オレンジ・アンド・パートナーズとAirbnb Japanは、2019年12月に“ホテル機能”と“民泊運用型賃貸マンション”を兼ね備えた「ハイブリッド型レジデンス」とリゾート地などにおける「民泊運用型セカンドハウス」を共同プロデュースするパートナーシップを結んでおり、YANAKA SOWは最初のプロデュース事業になるとしている。
YANAKA SOWのSOWは、住むと泊まるの間を表す「荘」、町に寄り「添う」、地域の「層」を深掘る、という3つの意味が込められているとのこと。積水ハウス不動産東京では、同様のホテル事業をさらに続けていきたいとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」