YouTubeが「管理対象アカウント(supervised account)」と呼ばれる新しいタイプのペアレンタルコントロール機能を発表した。これはティーンやトウィーン(9~12歳くらい)の子どもを持つ保護者が、YouTubeでコンテンツの規制や特定の機能の制限をより柔軟にできるようにするもの。これまでの管理ツールでは十分に対応できないニーズを満たそうとする試みだ。ここで対象となっているのは、「YouTube Kids」で提供される未就学児向けの童謡の動画は卒業したものの、制限のないYouTubeを安全に利用するにはまだ幼い、9歳以上の子どもを持つ親たちだ。
YouTubeは管理対象アカウント機能のベータ版を「今後数カ月かけて」順次展開していくという。対象国では、YouTubeの年齢制限を下回る子どもについて、保護者からの管理対象アカウントの申込が可能になる。年齢制限は米国や日本では13歳以上だが、国によって異なる。管理下における視聴が可能になるのは、YouTubeのウェブプレーヤー、およびGoogleの「Android」とAppleの「iOS」向けのモバイルアプリに限られる。
YouTubeは月間ユーザー数が20億人を超える世界最大のオンライン動画サイトであり、子ども向け動画でも世界最大の規模を誇る。一方、子どもに関わるさまざまな問題で、これまで非難されてきた。米国では、親の同意を得ずに子どものデータを収集したことで、過去最高額となる1億7000万ドル(当時のレートで約180億円)の制裁金を課された。また、児童虐待や搾取に関する動画や、子ども向けの安全地帯とされているYouTube Kidsのアプリで目を覆うようなコンテンツが提供されたことも大問題となった。
管理対象アカウントでは、保護者が動画へのアクセスを制限する際、3つの基準から選択できる。
最も厳しいのが「小学3年生以上の子ども向けコンテンツの検索と視聴」だ。これは9歳以上を対象としたもので、vlog(動画ブログ)、チュートリアル、ゲーム動画、ミュージック ビデオ、ニュースなどの動画にアクセスできる。次が「より多くの動画」で、13歳以上を対象としており、より広範な動画と、一部のライブ配信にもアクセスできる。最後が「YouTubeの大部分」で、YouTubeのほぼすべてのコンテンツが含まれるが、18歳以上向けとしてマークされた動画は除外される。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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