Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏が米国時間2月4日夜、招待制の音声SNSアプリ「Clubhouse」に予告なく登場した。TeslaのCEOであるElon Musk氏も1月31日夜、Clubhouseの番組に同様に登場していた。
Business Insiderによると、Zuckerberg氏はFacebookのReality Labsグループに言及し、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の技術がリモートワークの範囲をどれだけ拡大できるかを語ったという。
ベンチャーキャピタリストのJosh Constine氏は、Zuckerberg氏が「われわれは、自らをトランスポートする(物理的に運ぶ)のではなく、テレポートするべきだ」と発言したとツイートしている。
Facebookも多くの企業と同様に、2020年にコロナ禍でリモートワークに大きくシフトさせた。Zuckerberg氏は5月、Facebookの従業員の約半数が今後5~10年の間にリモートで働く可能性があると述べていた。
Zuckerberg氏は4日夜に参加したClubhouseで、VRとARを使うことで、「Zoom」などのビデオ会議アプリよりも、その場にいるように感じられると話した。
Zuckerberg氏が登場したのは、テクノロジーとカルチャーの話題を中心とするClubhouseの番組「The Good Time Show」だ。ベンチャーキャピタル企業Andreessen HorowitzのゼネラルパートナーでFacebookとTwitterに勤務経験のあるSriram Krishnan氏、Facebookの製品ディレクターAarthi Ramamurthy氏の夫妻がホストを務めている。2人は当初、FacebookのVR/AR事業を率いるAndrew "Boz" Bosworth氏を4日夜のゲストに迎える予定だったという。
番組の後にClubhouseで行われた「Tech After Party」で、Ramamurthy氏はBosworth氏から、Zuckerberg氏がThe Good Time Showに数分参加できるかもしれないと告げられていたことを明かし、予告なしの登場は「本当に突然のこと」だったと話した。Facebook Appの責任者Fidji Simo氏も加わった。
Facebookの幹部らが招待制の音声SNSアプリに登場したことは、一部からの懸念も招いた。Clubhouseがテクノロジー企業に厳しい質問を回避する新たな方法を提供することになるという懸念だ。
Redditの元CEOであるEllen Pao氏は、「Facebookの幹部らがClubhouseに参加するのは、要するにClubhouseがメッセージング、そして厳しい質問や説明責任の回避を厳密にコントロールしていることを示している」とツイートした。
Pao氏の投稿に対し、Bosworth氏は、自身は報道陣のインタビューをたびたび受け、厳しい質問に答えており、報道陣と健全な関係にあるとツイートした。自身がClubhouseに登場することについて言及し、「私はこれらの人々と友達だ。公の場で私がすることすべてがジャーナリズムに関することではない」としている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス