Facebookのコンテンツモデレーター200人以上が、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが収まらない中で、オフィスでの仕事に戻らなければならないことに抗議の声を上げている。モデレーターらは11月18日付の公開書簡で、新型コロナウイルス感染に関する個人的なリスクを抱えていることを裏付ける医師の診断書がない場合、オフィス勤務への復帰を「強制」されているという実態を明らかにした。
デジタル技術に関して説明責任を求める英国の団体、Foxgloveを通じて公開されたこの書簡には、「この仕事を続けることは、危険な領域に足を踏み入れることにほかならない」と書かれている。また書簡では、生々しいコンテンツのふるい分けといった、業務における精神的な負担についても言及している。
さらに危険手当の支給も求めており、「オフィスでの業務でリスクが高い素材(例:子どもの虐待に関するもの)を担当するモデレーターには、通常の賃金の1.5倍の危険手当を支払うべきだ」としている。また、医療制度や心のケアの充実も求めている。
Facebookによると、同社では約1万5000人のコンテンツモデレーターが、世界各地で業務にあたっている。最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は5月、一部の従業員に永続的な在宅勤務を認めることを明らかにしていた。
Facebookの広報担当者は以下のようにコメントした。「当社はコンテンツレビュアーの価値ある仕事に感謝しており、彼らの健康と安全を優先している」「こうした世界各地にいる1万5000人のコンテンツレビュアーの大部分は在宅勤務しており、パンデミック中はこれを続ける。彼ら全員が雇用初日からヘルスケアと健康のための非公開のリソースにアクセスできるようになっており、Facebookはオフィスで勤務するあらゆる人のために、設備を安全に保つ上での優れたヘルスガイダンスを有している」
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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