サムスンは米国時間6月22日、ドローンと人工知能(AI)を利用して4Gおよび5G基地局のアンテナの位置を測定できる新しいシステムのデモンストレーションに成功したことを明らかにした。
移動体通信用のアンテナは、鉄塔や屋根の上など高い場所に設置されているのが普通だ。そのため、アンテナの保守が必要になると、現場の技術者が高い塔の上に登らなければならない。だがサムスンは、基地局の保守管理にドローンを利用して、より簡単に管理できる手段を提供し、作業員の安全とネットワークのパフォーマンスを向上させることを目指している。
サムスンによれば、同社の敷地内でデモンストレーションしたこのシステムを利用すれば、現場の技術者がスマートフォンを使って遠隔操作でカメラ搭載のドローンを飛ばし、基地局のアンテナを撮影できるという。すると、AIがアンテナの位置をチェックし、そのアンテナが正しい角度で設置されているかどうかを確認する。
5Gは次世代の移動体通信技術で、移動体通信ネットワークの通信速度と通信範囲、それに応答性が向上すると期待されている。サムスンは5G対応のスマートフォンでよく知られているが、5Gネットワークを構築するための通信機器も製造している。米国では、U.S. Cellular、Verizon、AT&T、Sprintに4Gおよび5Gのネットワークサービスを提供している。
サムスンは、技術者が塔に登ることなくモバイル機器やPCから遠隔操作でアンテナを調整できる機能を追加する計画だ。また、2020年内にこのドローンベースのソリューションを世界各地に展開する予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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