欧州委員会は、Amazonのプラットフォームに出品しているサードパーティーのセラー(マーケットプレイスの出品者)に対する扱いをめぐって競争法(独占禁止法)の疑いがあるとして、同社に異議告知書を送付する準備をしているという。The Wall Street Journal(WSJ)が米国時間6月11日に報じた。
WSJによると、欧州連合(EU)で独占禁止法関連の規制にあたる委員会は、早ければ来週にも正式な異議告知書を送付する可能性があるという。この異議告知書は、Amazonが同社のプラットフォームに出品しているサードパーティーのセラーに関するデータを競争に利用したとする内容だと記事は伝えている。
欧州委の広報担当者はコメントを控え、調査を継続中だとした。Amazonもコメントを控えた。
EUの独禁法規制当局は、2019年7月にAmazonの調査を開始した。同社がサードパーティーの小売業者から得たデータを利用して、EUの競争規則に違反したかどうかを調べることが目的だ。EUの競争政策を担当するMargrethe Vestager委員は当時、欧州の消費者がオンラインショッピングをするのは、品ぞろえの豊富さや安さを求めてのことだと述べていた。
Amazonは以前、独自の商品を開発する際にサードパーティーの小売業者から収集した情報は利用しないとしていた。しかし、The Wall Street Journalは4月、Amazonの従業員らがサードパーティーの小売業者に関するデータを利用して、価格や取り込む機能を決めたり、その商品分野に参入するかどうかを判断したりするのに役立てていると報じた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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