Amazonの従業員らが、同プラットフォームに出品しているサードパーティのセラー(マーケットプレイスの出品者)に関するデータを利用して、競合する商品を開発していたという。The Wall Street Journal(WSJ)が米国時間4月23日に報じた。こうした行為は、独自の商品を開発する際にサードパーティーのセラーから収集した情報は利用しないとするAmazonの主張と矛盾していると、記事では伝えている。
報道によると、Amazonが収集している情報は、同社が価格や取り込む機能を決めたり、その商品分野に参入するかどうかを判断したりするのに役立つという。WSJはAmazonのプライベートブランド(PB)事業を担当していた元従業員20人以上を取材したほか、こうした行為について概要をまとめた資料とされるものを入手した。
こうした行為の一例としてWSJが挙げているのは、Amazonの従業員らが、ベストセラー商品となっていたサードパーティーのベンダー製のトランク用収納ケースについて、売上総額や、売り上げごとにAmazonが得ていた金額などのデータにアクセスしていた事例だ。AmazonのPB事業はその後、独自のトランク用収納ケースを発売した。
Amazonの担当者はWSJの報道内容を否定したが、「(当社は)これらの指摘を重く受け止めて」おり、内部調査を開始したことを明らかにした。
この担当者はさらに「当社では発売するPB商品を決めるのに、従業員がセラー固有の非公開データを使うことを固く禁じている」とした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」