Googleは米国時間5月21日、「Googleマップ」「音声文字変換」「音声増幅」の各アプリで、ユーザーアクセシビリティーの向上を目的とした一連のアップデートをリリースした。また、日常的なタスク用にカスタマイズ可能なボタンを作成してホーム画面に配置できるアプリ「Action Blocks」をリリースした。これらの機能は、デジタルアクセシビリティーおよびインクルージョンの推進を目的とした「Global Accessibility Awareness Day(GAAD)」(5月の第3木曜日)に合わせてリリースされた。
Googleマップの新機能「車椅子対応の場所」は、ある場所や事業者について車椅子に対応しているかどうかの情報をより目立つように表示してくれる。この機能を有効にすると、車椅子対応の入り口がある場所に車椅子のアイコンが表示されるほか、バリアフリーの座席、駐車場、トイレがあるかどうかも確認できる。「車椅子対応の場所」は「Android」と「iOS」で利用でき、まず米国、日本、オーストラリア、英国でリリースされ、今後その他の国でも提供を開始する予定だ。
この機能を有効にするには、最新版のGoogleマップアプリを起動して、「設定」を開く。そこから「ユーザー補助設定」を選択して「車椅子対応の場所」を有効にすればいい。
Action Blocksアプリを使うと、タスク用にカスタマイズ可能なボタンを作成してホーム画面に配置し、ショートカットとして利用できる。
Action BlocksはAndroid向けの新アプリで、認知障がいや加齢に伴う認知症を発症した人が、デバイス上でより簡単にタスクを実行できるようにするものだ。このアプリを使うと、ホーム画面にカスタマイズ可能なボタンを作成できるため、ビデオ通話や天気予報、ニュースなどの情報を利用するのにいくつもの段階を踏む必要がなくなる。代わりに、「Googleアシスタント」が実行可能な任意のタスクに対してAction Blockを作成することにより、1度タップするだけでそれらのタスクを実行できる。カメラやフォトギャラリーからAction Block用の画像を選択してホーム画面に配置できるので、簡単に利用できる。このアプリは、「Android 5.0」以降を搭載したデバイス向けに「Google Play」で提供が開始されている。
Googleはさらに、「音声文字変換」アプリについても複数のアップデートをリリースした。このアプリは聴覚障がいのある人たちのために、会話の音声をリアルタイムで文字に変換して表示する。今後は、システムの辞書に通常収められていないカスタムの単語や名称を追加すれば、その単語を認識して変換できるようになる。さらに、検索バーにより過去の会話を探しやすくなった。設定で「音声文字変換の保存」を有効にするとこの機能を利用でき、音声文字変換は3日間そのデバイスに保存される。
最後に、周囲の音声からノイズを除去し、聞き取りやすいように増幅する「音声増幅」アプリが、Bluetoothヘッドフォンに対応した。「Google Pixel」ではスマートフォンから出る音声も増幅できるため、デバイス上で動画、音楽、ポッドキャスト、その他のメディアがよりクリアに聴こえる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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