仮想現実(VR)空間でほかのユーザーと対面する際、相手の表情がVR空間のアバターへリアルタイムに反映されると臨場感を高まる。そのため、そうした動作を実現させるVRヘッドセット「Veeso」が開発されたほか、Googleは特許を出願したり技術をデモンストレーションしたりした。
ソニー傘下のSony Interactive Entertainment(SIE)も、同様の動作を可能にする技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間4月28日に「INTEGRATION OF TRACKED FACIAL FEATURES FOR VR USERS IN VIRTUAL REALITY ENVIRONMENTS」(特許番号「US 10,636,217 B2」)として登録された。出願日は2018年11月13日、公開日は2019年3月14日(公開特許番号「US 2019/0080519 A1」)。
この特許は、VRゴーグルを装着してアクセスするVR空間においてユーザーの顔をアバターで再現する際、ユーザーの目や口元の動きをVRゴーグルで取得し、その動きをアバターへ反映させる技術を説明したもの。目の動きは、VRゴーグル内に取り付けた視線センサーで得る。口元の動きは、VRゴーグル下部のカメラで得る。
また、VRゴーグルのセンサーで装着者の鼻に関するデータも取得し、VR空間で生成するアバターの顔に反映させる。生成した鼻の映像は、装着者自身の視界にも表示できる。
さらに、VRゴーグル装着者の顎の動きも取得し、話す際にその動きをアバターへ反映させるアイデアにも言及している。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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