スマートウォッチやフィットネストラッカーを装着し、活動レベルや心拍数、睡眠状態の把握に活用している人は多い。そして今回、スマートリング「Oura」を使用して体温などのデータを計測し、これを毎日の症状に関するアンケート調査結果と併用することで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の早期発症例を検知できるかどうかを検証する新たな研究が、カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)で始まった。
3カ月にわたるこの研究の目標は、病気の症状を予見可能なアルゴリズムを開発することだ。将来的には、このアルゴリズムが他のウェアラブルデバイスにも導入可能になるかもしれない。「ウェアラブルデバイスが異なれば別のアルゴリズムが有効になる可能性もあるが、こうしたアルゴリズムで、何が主要変数になるのかは、まだわかっていない」と、この研究で主任研究者を務めるAshley Mason博士は述べた。
COVID-19の症状を早期に発見できれば、リングの装着者は治療を受けたり、自主的に他者との接触を避けたりすることが可能になる。これは特に、新型コロナウイルスに接触する可能性がある、最前線で働く医療従事者にとっては重要な点だ。
このスマートリングは、心拍数や呼吸数などのバイタルサインを指からトラッキングできる。他の多くのウェアラブルデバイスと違うのは、昼夜を問わず体温を測定し、1分単位までの平均値を算出することが可能な点だ。
まず最前線で働くUCSFの医療従事者に2000個のOuraリングを提供し、計測を開始する。世界中のOuraユーザーもこの研究に参加が可能で、オプトイン方式により参加の意思を示すと、毎日のアンケート調査に答えてせきや発熱などの症状を記録することになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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