米連邦通信委員会(FCC)は、顧客のリアルタイム位置情報へのアクセス権を販売したとして、米大手移動体通信事業者4社に総額2億ドル(約210億円)の罰金を科すことを提案した。
FCCが米国時間2月28日に公開した提案に基づき、T-Mobile USは9100万ドル(約98億円)、AT&Tは5700万ドル(約62億円)、Verizonは4800万ドル(約52億円)、Sprintは1200万ドル(約13億円)を超える罰金を科されると述べた。
FCCのAjit Pai委員長は提案した罰金について、消費者のプライバシー保護を強化する必要があることを各事業者に知らしめるものだと述べた。
それでも、各社にしてみればわずかな額だ。Verizonの第4四半期の売上高は347億8000万ドル、AT&Tは468億2000万ドル、T-Mobileは118億8000万ドルだった。
民主党のFCC委員であるJessica Rosenworcel氏は、声明に記載された罰金が「値引き」されていると指摘し、行動を起こすのが遅すぎるとしてFCCを批判した。
FCCは、通信事業者が位置情報データを第三者に販売していると報じられたことを受け、2018年5月に調査を開始した。そうしたデータは、紛失したスマートフォンの位置を特定したり、路上での緊急支援を受けたりするなどの正当な目的に利用できるが、ユーザーが把握していない状況や同意のない状態で、個人の追跡に利用するデータアグリゲーターに販売されることもある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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