Uberで危険や不快を感じた乗客がドライバーを「さりげなく」通報できる新機能が、米国時間2月19日より米国とカナダで利用可能になったようだ。一部のドライバーは、不公平なシステムが生まれているとして話題にしている。
この新機能は、緊急ではないが安全ではないと乗客が感じる際に通報できるというものだ。Uberは、「急ブレーキ」「不適切な発言」「ドライバーがスマートフォンのホルダーを使っていない」といった例を挙げている(これとは別に、緊急時に乗客が使える911通報機能もある)。
乗客から緊急ではない問題の通報があると、乗車終了後にUberの安全チームのメンバーがドライバーの対処に当たる。
一部のドライバーは、この機能によって、乗客が勘違いした内容を通報するようになり、それが記録に傷を残すことになりかねないと心配している。また、乗客がサービスに満足できなかった場合にUberが割引を提供すると考え、不満を誇張したりでっち上げたりするなど、システムを悪用する恐れがあると懸念している。米CNETがUberに問い合わせた際、割引に関する質問には回答がなかった。
この乗車時の報告機能は、緊急ではない問題を通報しづらいという障壁をなくし、その出来事が「最重要」となっているタイミングでリアルタイムに乗客が報告できるようにするものだとUberは説明している。Uberの広報担当者は米CNETに対し、Uberは乗客が車を降りるのを待ってから通報を精査し、ドライバーに対処すると説明した。ドライバーに働きかける際、苦情を出した乗客をUberが明らかにすることはないという。
Uberで女性の安全に関する責任者を務めるTracey Breeden氏は、19日付のブログ記事で、「われわれの調査では、移動が終わると気がそれることもあり、苦痛や不安を感じた体験を乗客が常に通報するとは限らないことがわかっている」とし、「受け取ったどのフィードバックも、すべての人にとってより安全なプラットフォームを実現する上で役に立つ」と説明している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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