米連邦取引委員会(FTC)は2月11日、Apple、Amazon、Facebook、Google、MicrosoftのIT大手5社に特別命令を出し、過去10年間の小規模買収に関する詳細な情報の提出を求めたことを明らかにした。FTCは、取引がどのように報告されているか、競争を抑止する可能性がある行為がないかなど、「買収の傾向を吟味する」ために情報を精査するとしている。
FTCは、2010年1月1日から2019年12月31日に完了した小規模買収について、「期間、範囲、方式、および目的」に関する情報と書類を提供するよう各社に命じた。ハート・スコット・ロディノ反トラスト強化法(HSR法)に基づきこれまで報告されていなかったものが対象となる。HSR法は、一定規模(2020年は9400万ドル:約103億円)を超える買収と合併について、完了前に調査する権限をFTCに与えている。
FTCによると、買収後の製品開発と価格設定に関する詳細のほか、「企業買収戦略、採決と役員任命の同意、他社の主要人員の雇用に関する同意、および退職後の競業禁止特約」に関する情報と書類も命令で求めているという。
FTCによる調査の発表は、米国政府がIT業界全体への監視を強化してきた動きに沿うものだ。2019年7月には米司法省が、IT業界に対する反トラスト関連調査の拡大を発表し、Google、Apple、Facebook、Amazonが対象になった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」