ロンドンの警察が、犯罪捜査のための新しい手段として、リアルタイムの顔認識技術を導入している。犯人逮捕のほか、警察官の捜査などの業務に役立つとしている。
ロンドン警視庁は英国時間1月24日、Live Facial Recognition(LFR)テクノロジーの利用を開始すると発表した。NECがこの顔認識システムを提供し、重罪犯が発見される可能性の高いロンドンの特定の場所に導入される。市内での重大な犯罪などの問題への対応や、行方不明の子どもや脆弱な成人の捜索にも役立つ可能性があると警視庁は述べている。
ロンドン警視庁のNick Ephgrave氏は声明で、「十分に試験済みの技術を利用しており、熟慮された透明性の高いアプローチを採用してこの段階に至っている」と述べた。「警察官は毎日、捜査対象の容疑者に関する簡単な説明を受ける。LFRは、この方策の有効性を向上させる」(Ephgrave氏)
#WATCH | this video which highlights how Live Facial Recognition technology will be used to help us bear down on serious violence and keep people safe in #London
— Metropolitan Police (@metpoliceuk) 2020年1月24日
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プライバシーに関する懸念について、Ephgrave氏は、人々のプライバシーと人権を保護するために適切な安全対策を取り、透明性を確保することを保証しなければならないとしている。この技術の利用方法を示した動画によると、どの記録とも合致しない人の写真は自動的に削除されるという。
米国では、サンフランシスコやオークランド、マサチューセッツ州サマービルなどで、顔認識技術の利用を禁止する動きがある。学校などで銃乱射事件を防ぐことに期待して、この技術の導入が検討されているが、顔認識技術の支持派も、この技術で銃乱射を防ぐことはできないと述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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