壁の向こう側に隠れることに意味がなくなる日が、遠からずやって来るかもしれない。曲がり角の先にある物体を見る、さらにはその物体に書かれている文字を読むこともできるという、人工知能(AI)を使った新しい技術が開発されたからだ。
これは、プリンストン大学、スタンフォード大学、ライス大学、サザンメソジスト大学の研究者からなるチームが開発したシステムで、レーザーポインターに似た強力なレーザー光を使用する。このレーザー光を目の前の壁に当てると、このレーザー光は壁を反射し、曲がり角の裏側に隠れている物体に到達する。さらに、その物体から光が跳ね返って、壁に戻ってくるというわけだ。
これによって、スペックルパターンと呼ばれる干渉縞が壁に浮かび上がる。隠れている物体の画像はこの干渉縞内にエンコードされており、研究チームはディープラーニング(深層学習)アルゴリズムを利用して、リアルタイムで物体の姿を再構成するのに必要となる複雑な計算を実行した。
その結果、直接は目で見ることができない場所にある数字や文字を読むことに成功したという。
レーザーを使って視線が遮られた場所を可視化する研究は以前から行われているが、今回の新しい研究は、これまでより高い解像度でリアルタイムに物体を認識できるという点で、他の研究より一歩進んでいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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