Facebookの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏は既に十分に多くの課題に直面しているではないかと言う人もいるだろう。同氏が米国時間1月9日、毎年恒例の「個人的課題」を2020年は設けないと発表したのはそのためかもしれない。
35歳の共同創設者であるZuckerberg氏が、10年以上前から毎年発表してきた個人的課題は、率直な新年の抱負でもあり、皮肉な見方をすれば親しみのあるキャラクターを演じるためのPR戦略でもあると見られてきた。同氏はこれまでに、狩猟と料理を学ぶ、読書量を増やす、スピーチを上達するなどの課題を自らに課してきた。
「Facebookを経営するという日々の業務以外の新しい方法で成長することが私の目標だった」と、Zuckerberg氏は9日、自身のFacebookプロフィールに記した。「Facebookの外では、私は父親であり、家族と時間を過ごし、慈善活動に取り組み、ここ数年で始めたスポーツや趣味の上達を目指すことを楽しんでいる。この10年間、毎年課題に挑戦してきてよかったと思っているが、何か別のことを実行するときが来た」
Zuckerberg氏は、自分とそのチームが直面しているより大きな問題に目を向けるつもりだとも述べた。その1つとして、Facebookのより良いガバナンス体制を確立する計画を改めて表明した。これには、表現の自由や検閲をめぐる懸念が生じた場合にユーザーが訴えることのできる、独立した監視委員会が含まれる。最高裁判所のインターネット版のようなものと考えることができる。
「これからの10年間は、自分の立場を利用してより多くのコミュニティーガバナンスとこのような組織を確立したい。成功すれば、将来的にはこれが他のオンラインコミュニティーのモデルになる可能性がある」(Zuckerberg氏)
Zuckerberg氏へのインタビューを申し込んだが、Facebookからの回答はなかった。
同氏は9日の投稿の中で、Facebookに向けられた批判の一部を認め、10年前に最初に個人的課題を設けたときよりもはるかに大きな「社会的責任」を自分は負っていると述べた。
「これからの10年間は、より長期的な課題に取り組むつもりだ。毎年課題を設けるのではなく、2030年の世界と自分の人生に何を望むかということに焦点を合わせられるように、そうしたことを考えようと努めてきた」(同氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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