アップルがクリミアをロシア領と表示、ウクライナ外相が批判

Ian Sherr (CNET News) 翻訳校正: 編集部2019年11月29日 08時48分

 Appleの地図アプリでクリミアがロシア領と表示されるようになったと今週報じられたことを受け、ウクライナ外相がAppleを批判した。この変更はロシア国内のみで反映されているという。

Appleの地図アプリ
提供:James Martin/CNET

 Appleはクリミアの表示方法についてロシアと協議してきたと、英BBCは現地時間11月27日に報じている。ロシアはクリミア半島を2014年に併合し、国際的批判を浴びるとともに、G8サミットから除外された。

 「『iPhone』は素晴らしい製品だ」とウクライナのVadym Prystaiko外相は27日、自身の認証済みTwitterアカウントを通じてツイートした(ウクライナ政府は、そのツイートが本物であることを認めている)。「しかし真面目な話だが@Apple、どうかどうかハイテクとエンターテインメントに専念してほしい。世界政治はあなたの得意分野ではない。#CrimeaIsUkraine」(Prystaiko外相)

 Appleにコメントを求めたが、直ちに回答は得られなかった。ウクライナ政府もコメントを控えた。

 国際問題の扱いを誤ったことでAppleが批判されるのはこれが初めてではない。直近では10月に、香港で警察やデモ隊の位置をクラウドソーシングで把握する地図アプリを「App Store」から削除したことが報じられた。App Storeのガイドラインや現地の法律に違反したというのがその理由だ。同社は、中国国営紙による厳しい非難を受け、同アプリを許可することによって違法行為を助長しているとして批判されていた。

 Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は当時、この措置を擁護し、アプリ削除の決断は「容易ではなかった」と社内メールで述べた。「こうした利用方法は香港の法律に違反している。同様に、広範な悪用は個人への危害を禁じるApp Storeのガイドラインにも明らかに反する」とCook氏は記していた。

 10月18日には米議員らがAppleにアプリの配信再開を求め、Appleの行動を「深く憂慮」していると述べた

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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