デジタル・クリエイティブスタジオのSun Asteriskは12月4日、農林中央金庫から約10億円の資金を調達したと発表した。同社にとって初の外部資金調達で、2020年年初をラウンドクローズとし、金融機関や事業会社などから最終的に20億円の資金を調達する予定。またこの増資に併せて、各引受先企業との業務提携を進めるとしている。
同社はソフトウェア・アプリ開発事業を主軸に2012年に創業し、現在4カ国・6都市で1500名以上が在籍する、ビジネスにテクノロジーの実装を強みとしたデジタル・クリエイティブスタジオ。これまでに300以上のサービス、プロダクトを支援してきたという。最新テクノロジーを活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)推進、0to1からのスタートアップスタジオ、プロフェッショナルなIT人材の育成を主な事業としている。
DXの推進が全産業で急がれる中、経産業省のまとめたIT人材需給に関する調査報告書によると、今まで以上に国内のIT人材が恒常的な不足に陥る試算となっている。そして、社会のデジタルシフトを推進できるテクノロジー人材は世界的にも枯渇していることから、同社では2013年頃から産学連携における教育事業を通してテクノロジー人材の育成に取り組んできたと説明する。
今回の調達資金は、現在ベトナム国内で5大学・約1500名に提供しているテクノロジー人材育成プログラムの多国展開も含めた事業拡大、さらに各国のスタートアップの創出(スタートアップスタジオ事業)と投資を含めたアクセラレート事業に充てることで、DXソリューションの継続的かつ拡大的な提供を目指すとしている。
なお、同社は11月6日に、日本マイクロソフトとエンタープライズ向けに新規事業開発を推進すべく連携を開始することも発表している。両社で新規事業立ち上げをサポートする一気通貫のソリューションを提供するほか、PoC(Proof of Concept:概念実証)を加速させ、新規事業の実現可能性を高めていくとしている。
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