SpaceXの創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるElon Musk氏は、米航空宇宙局(NASA)がロケットの打ち上げにかけている費用よりはるかに低いコストで、次世代の「Starship」ロケットを打ち上げられると示唆した(Musk氏はStarshipを利用してゆくゆくは人類を火星に送り出したいと考えている)。Space.comによると、Musk氏は米国時間11月5日、SpaceXの「完全に再利用可能」なシステムを軌道に送り込むのに必要な推進剤は、90万ドル(約9800万円)相当だと述べたという。
Musk氏は、米空軍が主催するイベント「Space Pitch Day」で、John Thompson中将に対し、運用経費を計算に入れるとコストは「200万ドル(2億1800万円)ほど」になるとして、「超小型ロケットと比べても、まだはるかに安価だ」と述べた。
Musk氏は7日、Twitterのフォロワーに対し、さらなる情報を明らかにした。
The economics have to be something like that to build a self-sustaining city on Mars
— Elon Musk (@elonmusk) 2019年11月7日
「火星に自給自足可能な都市を建設するには、そのくらいの経済性が不可欠だ」とMusk氏は述べ、さらに、そうした居住地を開拓するには「宇宙船1000隻」が必要になると指摘した。
NASAによる打ち上げ費用は平均1億5200万ドル(約166億60万円)なので、Starshipを利用すればその1.3%の費用で人を宇宙に運べる計算だ。
Musk氏は9月、半年以内にStarshipを初めて軌道に到達させると述べた。Starshipの初期バージョンは、2019年夏の間に何回かテストに成功している。同氏は10月、Starship内部の動画も公開した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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