スタートバーンは10月3日、同社が構築を進めている「Art Blockchain Network」(ABN)において、Maecenas Fine Artのアート作品分割所有権取引プラットフォーム「Maecenas」を相互運用可能にするパートナーシップを締結したと発表した。スタートバーンの国際展開の第一歩となる。
ABNは、作品証明書の発行や来歴、二次流通などを、スマートコントラクトによって管理するイーサリアム上に構築されたネットワーク。Maecenas Fine Artは、香港・シンガポールなどを中心に、アート作品の分割所有権を安全性の高いブロックチェーン上で取引するサービスとしてMaecenasを展開。アート投資の透明性と流動性を高める取り組みを手がけている。
すでにABNのネットワーク上には、国内外の著名作家による作品のブロックチェーン証明書が発行されており、MaecenasとABNが接続することで、ABNの作品証明書・来歴情報を維持したまま、Maecenas上でアートの分割所有権トークンを発行・販売できるようになる。また、再度分割所有権が統合されトークン化が解消された際には、分割販売の記録と共に再びABN上での証明書移転・来歴管理が可能になり、作品来歴が連続的に引き継がれる。
同社では、Maecenas上で発行される分割所有権トークンが、ABN上の証明書・来歴情報を参照する事で、新しい形でアート投資家に信頼性が提供できるようになるとしており、ABNがMaecenasを通して海外の分割所有権投資家とも繋がる事で、ABN上の作品所有者(個人コレクターや美術館など)に、新たな形の流動性を提供できると考えているという。
両社では、分割所有される作品について、金融機関(保管庫)での保管といった方法に加えて、安全性と信頼性を持つ美術館や大手ギャラリーなどにおいて、保管と同時に展示を行う取り組みについても進めていく予定としている。
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