パナソニック、停電時に強い住宅用蓄電池--NTTスマイルエナジーとの余剰電力買取新プランも

 パナソニック ライフソリューションズ社は、住宅用蓄電池の新製品「【住宅用】創蓄連携システムS+」を発表した。あわせて、NTTスマイルエナジーと共同で、「卒FIT」世帯向け余剰電力買取プラン「エネPlus」の提供も開始する。

住宅用蓄電池の新製品「【住宅用】創蓄連携システムS+」
住宅用蓄電池の新製品「【住宅用】創蓄連携システムS+」

 【住宅用】創蓄連携システムS+は、太陽光発電と蓄電システムを連携させ、平常時も停電時も電力を安定的に供給ができる創蓄連携システム。パワーステーションS+、リチウムイオン蓄電池ユニット、ネットリモコンなどから構成される。発売は10月21日。価格はシステム合計で、蓄電容量別に167~358万円になる。

 3.5、5.6、7.0、9.1、11.2kWhと業界最多バリエーションの蓄電容量を持つ蓄電池ユニットを用意し、増設が可能。居住環境や家族構成など、その後のくらしの変化に合わせて、最適な容量の蓄電池ユニットを増設できる。

 新開発された小容量3.5kWhのリチウムイオン蓄電池ユニットは、従来比で奥行約40%削減したスリムデザインを採用。停電時に冷蔵庫や照明器具を使用しながら、炊飯器の使用や電気ケトルによる湯沸しが可能な自立出力2.0kVAを実現する。

 ネットリモコン1台でパワーステーションS+を最大3台まで制御でき、蓄電容量最大33.6kWhを実現。パワーステーションS+の増設もでき、将来的には電気の自給自足型生活の構築を目指す。

 パワーステーションS+(本体)1台につき、蓄電池ユニットを2台接続したシステムに200Vトランスユニットを追加すれば、停電時でも200Vの機器に電気供給が可能。自立出力最大4kVAにより、停電時にオール電化住宅のバックアップもサポートする。

 パワーコンディショナの買替え時に、業界で初めて、15年の自然災害補償制度(有償)を設け、11月1日に受付を開始。この制度は買替えの機器へ接続する既設の太陽光発電システム全体を補償し、太陽電池モジュールはメーカーを問わず補償対象になるとしている。

卒FIT世帯向け余剰電力買取プラン「エネPlus」も開始

 同日には、NTTスマイルエナジーと共同で、卒FIT世帯向け余剰電力買取プラン「エネPlus」の開始も発表した。2019年11月に開始する。このプランは、固定価格買取制度(FIT制度)による買取期間が満了し、太陽光発電の卒FITを迎える住宅オーナーを対象にしたもの。対象世帯は約53万世帯に上る見込みだという。

 NTTスマイルエナジーが提供する「エコめがね卒FIT Plus」の契約者が、「ちくでんエコめがね」とパナソニック製の蓄電池、エコキュートの対象商品を購入すると、「エコめがね卒FIT Plus」の買取単価からさらに増額したプレミアム単価で余剰電力を買取るもので、買い取りプランは、東日本エリアで13~16円/kWhの4タイプを用意。東日本、西日本、九州エリアと3分割しており、価格は異なるという。

 NTTスマイルエナジー 代表取締役社長の小鶴慎吾氏は「買い取り価格は、1年間の限定になるが、地域の電力会社の単価よりも高くなる。このプランを打ち出すことで、自家消費を促進していきたい」とコメントした。

パナソニック ライフソリューションズ社エナジーシステム事業部PSマーケティングセンターの櫻井所長とNTTスマイルエナジーの小鶴社長
パナソニック ライフソリューションズ社エナジーシステム事業部PSマーケティングセンターの櫻井所長とNTTスマイルエナジーの小鶴社長
 

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