Donald Trump米大統領は、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に製品を販売している企業に対する規制を緩和することに同意したが、ホワイトハウス高官は、これが「恩赦」ではないことを明確にした。
米国家経済会議(NEC)のLarry Kudlow委員長は、米国時間6月30日の報道番組「Fox News Sunday」で、米国の企業が問題山積のファーウェイに販売できるのは汎用品だけだと述べた。
Kudlow氏はFox Newsの司会を務めるChris Wallace氏に対し、禁輸措置を管轄する米商務省の動きに触れ、「商務省は(チップなどの製品について)汎用品を対象とした追加のライセンスを認める、ということでしかない」と述べた。商務省は5月、ファーウェイに対する輸出規制に一定期間の猶予を与えると発表していた。
この措置は、Trump大統領が、国家安全保障上の懸念から実質的にファーウェイ製品の使用を禁止するという大統領令に署名したことを受けたものだ。懸念というのは、ファーウェイが中国政府と近すぎる関係にあること、同社製の機器が他の国や企業に対するスパイ活動に使われるおそれがあることだ。ファーウェイはそうした疑惑を繰り返し否定している。
禁輸措置の緩和は、Trump大統領と中国の習近平国家主席が先ごろ開かれた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)で貿易交渉の再開に合意した結果とみられる。
Reutersの報道によると、Trump大統領による新たな制裁緩和は、中国が自国の技術を世界中に売り込むのに利用されると懸念する与野党双方の米上院議員から批判を浴びているという。2016年の米大統領予備選挙でTrump氏の対抗馬となったMarco Rubio上院議員(共和党、フロリダ州選出)は、制裁を撤回すれば「取り返しのつかない過ち」を犯すことになると警告した。
Rubio氏は6月29日、次のようにツイートしている。「(制裁の撤回は)ファーウェイがもたらす脅威についてTrump政権が発した警告の信憑性を揺るがし、今後政権の言うことを真剣に受け止めようとする人はいなくなるだろう」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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