テクノロジー企業はユーザーのプライバシー保護を強化するという姿勢を固めているが、米政府は異なる考えを持っているようだ。Politicoの報道によると、トランプ政権の高官らが米国時間6月26日に会合を持ち、法執行機関が解読できないエンドツーエンド暗号化の使用を禁じる法律を、議会に求めるか否かを話し合ったという。
Politicoによると、暗号化の問題(米政府は「ゴーイングダーク」問題と呼んでいるらしい)を協議するために開かれた国家安全保障会議(NSC)の会合には、複数の省庁から次官級の官僚が出席したが、結論は出なかったという。
法執行機関とテクノロジー企業は近年、デバイスの暗号化をめぐって何度も衝突した。特に話題となったのは、2015年にカリフォルニア州サンバーナーディーノで銃乱射事件が起きた後のことで、犯人が使用していた「iPhone 5c」のロック解除をAppleが拒絶した。
オーストラリアは12月に、国家安全保障とテロリズムを根拠として、法執行機関が暗号化されたメッセージを解読できるようにすることをテクノロジー企業に義務づける法案を可決した。Google、Twitter、Facebookなどのテクノロジー企業は、セキュリティに対する現行の取り組みを台無しにし、ハッカーによる悪用の突破口を開くとして、この法案に反対した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス