Facebookの共同創設者のChris Hughes氏は、Facebookの仮想通貨が成功する可能性について、「恐ろしい」と評した。Libraによって、権力が中央銀行から企業へと移ることになると、Hughes氏はFinancial Timesに寄稿した論説記事で述べた。
「控えめな成功しか収められなかったとしても、Libraは金融政策への影響力の大部分を中央銀行からこうした民間企業へと移すだろう。これにはVisaやUber、Vodafoneも含まれる。これらの企業が自社の利益、つまり利潤と影響力を公共の利益よりも優先させることは間違いない」(同氏)
Hughes氏によると、Facebookが大学のソーシャルネットワークだった初期の頃は、「素早く動き、破壊する」というのがスローガンだったが、これはグローバル金融システムにとって不適切だという。
「人々が不安定な現地通貨から、企業によって管理されるドルやユーロ建ての通貨へと移行できるようにすることで、Libraは国民国家を混乱させ、弱体化させるだろう」と同氏は記した。
「国民の保有するルピーやリラが少なくなればなるほど、金融政策の策定における国家中央銀行の権限が弱くなり、不況時に地域経済に刺激を与えるのも困難になる」(Hughes氏)
Facebookの広報担当者は米CNETへの電子メールで、同社はプロセスが進んだ際に議員らの質問に答えることを楽しみにしていると伝えた。
Hughes氏は5月、最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏が過大な権力を持っているとし、同社は独占状態にあると述べていた。同氏はThe New York Times(NYT)の論説記事で、Facebookを分割するべきだとした。
Hughes氏は2007年にFacebookを退職している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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