タブレットやタッチスクリーン付きノートPCなどでスタイラスを使うと、絵を描くときはもちろん、さまざまな場面で便利なことがある。ただし、スタイラスを持つ片手が塞がってしまうため、タッチ画面やキーボードの操作が面倒だ。
これに対し、Microsoftはタブレットなどと連携するタッチ操作対応の画面付きスタイラスを考案。同社傘下の特許管理会社Microsoft Technology Licensing(MTL)経由でこの技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間6月13日に「DYNAMIC INTERACTION ADAPTATION OF A DIGITAL INKING DEVICE」(公開特許番号「US 2019/0179431 A1」)として公開された。出願日は2017年12月8日。
この特許は、画面とタッチ入力可能な操作面を備えるスタイラスについて、各種操作の情報を連携させたPCやタブレットへ無線通信で伝え、その情報に応じた動作を実行させる技術を説明したもの。たとえば、タブレットでイラスト作成アプリを使っている場合、描く線の太さや色などがスタイラスの画面をタッチ操作して選べる。こうすれば、スタイラスを持ったままでもスムーズに操作できる。
画面とタッチ入力デバイスは完全に分離していてもよいし、タッチスクリーン付き画面を用いても同特許は適用可能だ。操作用のボタンを別に設けることも考えられる。
ただし、タッチ入力が常時有効だと、スタイラスを持ったときに意図せず指などが触れて使いにくい。そこで、スタイラスとタブレットなどとの距離、角度に応じて、入力の有効と無効を切り替えるようにする。持ち方や持つ力、ユーザーのジェスチャーなども、切り替え条件として利用できる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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